万福寺 大三島のつれづれ

瀬戸内・大三島 万福寺の日記です。
大三島の自然の移ろいと日々の島での生活を綴ります。

則我善親友(すなわち我がよき親友なり)

2007年10月31日 | Weblog
画像の扁額は当山10世浅野断流師の揮毫になるものです。
能書の住職であったようですが、帳面類の筆跡は別として拙寺
に残されているものはこの扁額が唯一です。ご門徒の仏間など
にはちょこちょこ見かけることがあります。
 このご文は『無量寿経』のお言葉で前2句は「聞法能不忘
(法を聞きよく忘れず)、見敬得大慶(見て敬い得て大いに
慶ばゝ)」のお言葉に「すなわち我がよき親友なり」と続く一
句です。
 ここでの「我」とは釈迦如来さまが聞法しお念仏を慶ぶ人を
「私の善き友である」と申されているのです。「友」とは同じ
道を歩む者と云う意味でしょう。非常にほのぼのとした世界が
示されています。
 落款の「黙翁」は断流師の号で、「静堂」と署名しているも
のもあります。
 断流師は江戸期から維新への動乱期が青年時代、明治期を
寺の住職、そして中四国を中心に布教に専念されていますが、
この扁額は素晴らしいプレゼントを残して下さったものだと感
銘しております。(住職)


コメント
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