
紅侘助椿

尾張侘助の蕾

数寄屋侘助(すきやわびすけ)
立春を過ぎても日本列島は厳しい寒波に何波も襲われています。雪国の方の日暮を思います時、何とも言葉がありません。温暖地の大三島にして寒さに震えております。
この寒さの中で「侘助椿」が小さな花を咲かせています。蕾から開花までに相当日数がかかるのですが、それでも寒風に耐えながらも開花します。冷たい荒風を受け、雪を被り、降る霜に耐えて、そして色調と美相が凝縮されて咲き出でています。寒さに凝縮された色合いはまるで宝石箱の様々な宝石のような輝きを放っています。

胡蝶侘助

胡蝶侘助
侘助と呼ばれている数ある椿の中で本歌はこの「胡蝶侘助」なのでしょう。小さな紅のような赤に白い斑入りの花が咲きはじめました。
この「胡蝶侘助」の一番の古木は京都大徳寺総見院にある豊臣秀吉が主君故織田信長に献じたと伝えられている幹の周囲170㌢の侘助椿であると云われています。金閣寺にも150㌢のものがあるそうです。拙寺の胡蝶侘助は2本ありますが、どちらもまだ高さ1㍍にもなりません。