リーマンの鯉釣り日記

変わっていく鯉釣りを新鮮な眼差しで,変わらない鯉釣りも楽しみながら,自分の鯉釣りも磨きをかけていきたいと思います.

ボイリー考(2)

2025年03月03日 | 
 最近は値上げラッシュで,送料も値上げされ,鯉釣りに関しても,消耗品である餌の値上げは一番つらく感じます.カープフィシング(鯉釣り)に関して,各人のかかる費用に関して,餌にかかる費用を鯉釣りエンゲル係数と定義すると,最近は鯉釣りエンゲル係数の比率が大きくなってきていると思います.
 先日,ボイリーについて,全く鯉釣りも釣りもしたことがない人と話して,ボイリーの作り方等を話しながら,実際に実物を見せて,臭いを確認してもらって,いい匂いにビックリされていました.更に,ポップアップや,一袋1㎏の値段を話したら,人が食べるお菓子より高いとびっくりされ,ポップアップに関しては,チョコレートより高いとさらにビックリされていました.確かにそうですが.

     

 さて,ボイリーを使ったカープフィシングに関して,まずフィーディングをとボイリーを撒いたりしますが,団子餌の仕掛けであっても,最初に団子を何発か投げて云々と.そうすることで,鯉をその臭いで寄せる効果を狙ったものですが,水の中で臭いはするのか?と思われたことはありませんか.人間の感覚では水中で臭いをかぐことはほとんど無理ですが,要は鯉という魚では,どうかという点ですね.
 まず、匂いの成分自体は水中でも存在しているのですが、当然ながら人間がそれを感じ取るのは非常に困難です(水中でわざわざ鼻呼吸を行おうとする方はいらっしゃらないと思います…)。そこで、「水中で活動する魚たちは匂いを感じ取ることが出来るのか?」という疑問が出て来ますが、魚類にも嗅覚は存在し、その感度は一説では犬以上とも言われている程です。中でもアミノ酸に対する感度は非常に鋭いと言われており、人間の100万倍程度という報告もあります。魚の嗅覚にまつわるエピソードとしては、例えば、サケが自らの産まれた川に戻って来られるのは、産まれた川の水中のアミノ酸組成を嗅ぎ分けることが出来るから…というのも理由にあるようです(もちろん、それだけで遠く離れた外洋から戻って来られるとは考えにくい為、「太陽や磁気をコンパス代わりにして方角・方向を定める」「海流を活用する」など、複数の方法を併用しているのではないか…とも言われております)。また、嗅覚と視覚には関連性があるようで、視覚が退化している深海魚などは、視界が効かない中でも効率よくエサを見つけ出す為に、より嗅覚が発達している傾向があるそうです。
 そこで,ボイリーに話を絞って,フィーディングに際して蒔くボイリーについて,蒔くことで,臭いで鯉を寄せるのですが,そもそも臭いは,ボイリーの表面から出るわけですから,同じボイリーを撒けば,その匂いは,蒔いたボイリーの表面積に比例します.ボイリーを球としてその表面積は
4×円周率×(半径の2乗)
になり,半径の2乗に比例します.以前のボイリー考というテーマで,1㎏の袋には,16mmのボイリーは20mmのボイリーの2倍の個数が入っていると計算しましたが,1個の16mmと20mmのボイリー関しては,表面積は16mmは20mmに比べて,半径の二乗に比例するので,
(16/20)^2=(4/5)^2=16/25≒0.6倍
になります.つまり1個の16mmのボイリーは20mmに比べて約0.6倍しか臭いだありません.しかし,1㎏の袋には16mmのボイリーは2倍の個数が入っていますから,同じ1kgのボイリーなら,16mmの場合は臭いに関して,
0.6×2=1.2
倍の臭いを出すことができ,一袋あれば,16mmは1回につき2倍の粒を撒けるので,結果として,1.2倍の臭い効果が出ると計算できます.フィーディングは20mmを撒くより,2倍の粒数を16mmで効果は1.2倍になると言えます.15mmの場合は,表面積に比率は20mmに比べ
(15/20)^2=(3/4)^2=9/16≒0.56
体積比は
(15/20)^3=(3/4)^3=27/64
したがって,1㎏中の個数に関して,個数は重さに反比例し,重さは体積に比例しますから,個数は
64/27=2.37
倍入っていることになります.よって,臭いに関しては
(15/20)^2×2.37=1.33
となり,20mmに比べて1.33倍になり,16mmの1.2倍より高くなります.

多くの市販されているボイリーの半径は20mmはあるものの,他には16mmか15mmのどちらかになりますから,どちらにしても,フィーディングする場合は20mmではなく,16mmか15mmのにして,同じ重さ(粒数で言えば,16mmでは20mmの2倍,15mmでは2.27倍)を撒けば,つまりは,同じ重さで,ひいては一袋で,効果が1.2倍,1.3倍になると試算できます.今年は,この計算を意識して1年間実践してみたいと思います. 
 


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