こうして今年を振り返ると、その季節では感じえなかったことが、今振り返ると新たに見えてくることもあり、新たな発見もあることを実感します。1年を振り返りながら感じることは、やはり、四季の季節感が大きく変化してきたことです。とくに、各月のイメージや季節感が昔とは明らかに異なってきていることです。特に、私のように年中同じように竿を出して、季節を感じながらの釣行を楽しむアングラーにとっては。その結果、私の場合は、季節に応じて釣りのフィールドを変えていくというスタイルになりつつあると言えます。
また、仕事をリタイヤして、釣りに行ける時間が増え、それにつれて釣り方も変化してきて、大型が釣れるようになり、平均サイズも大きくなってきました。この釣りは数よりも大型指向が強い釣りなので、そこは自分もこだわりたいところです。
さて、5月から10月まで最高気温が35度を超える真夏日を経験して、春や秋の釣り期が短くなり、11月も中旬から秋の釣り期が始まるようにさえ感じる中、急激な変化に対しては鯉の喰いも落ちるため、10月から11月はなかなか釣果が期待できなく、12月に入って、少し水温も安定してきてから、大型が喰ってくるという状況を、昨年今年と経験しています。例えば、余呉湖に関しても、夏の釣り期といえる九月のある時期に大型(メーターオーバー)が連発して、その後秋に全く食いが落ちて、釣り人も少なくなってくる12月に大型(メーターオーバー)が連発するという状況でした。私もそれを読んで、12月になって、大型狙いで、余呉湖に行き、強烈な当たりをもらい、15分ほど格闘するも、足元に寄せてきてネットを持った瞬間に横走りされ、足元の石畳に道糸を擦られ、ラインブレイクで大型を逃したことが今年の釣果では一番悔いが残る結果となりました。冬の水位で増水していて、護岸の石畳をもう少し意識できていればと反省しかありません。
秋になり、狙うフィールドも少しずつ変えた結果、小型が多くなり、平均サイズも小さくなりました。ちなみに、6月から9月の間では、釣果は18本でしたが、そのうち90オーバーが11本で6割以上でした。メーターオーバーも2本で、この時期に大型が集中して釣れることが私の釣行では明らかです。一方、10月以降は14本の釣果がありますが、90オーバーは4本と激減しています。ただしここにはフィールドの違いもあるので、一概には言えませんが、一発の大型を狙っての釣行でしたので、仕方ないかもしれません。ただし、今年の最長寸の107cmが上がったのは12月です。自分の中では今年の締めくくりの1本になりましたが、来年に繋がる一本のように感じています。
最後に今年の釣果に関しての統計は、私の場合は、釣果もベテランアングラーに比べて少なく、恥ずかしものですが、
総数:53本(昨年は54本)
平均サイス:86.1cm(昨年89㎝)
メーターオーバー:4本(昨年9本)
90オーバー:23本(昨年23本)約43%
となり、メーターオーバーの本数が減り、結果として平均サイズダウンになったと言えます。90オーバーの割合は変わっていないので、釣り方そのものも大きな変化はなく、その意味では若干のフィールドの違いの影響もある程度かなと分析しています。私の場合、仕掛けや餌(ボイリー)に関しては、基本的には1年間同じものを使いながら年間での統計を取っていくスタイルです。
最近のボイリーは、年間を通して配合も動物性や植物性の成分をバランスよく配合されていて、製造過程でも季節に応じて配合を変えて作られたりという意味でも、年間を通して使える餌が多くなっていて、私もそういうタイプのボイリーを使っています。
私の釣りで言えば、餌に関しては、ボイリーでも、フィーディングのボイリーと食わせのボイリーは同じものを使うようにします。寄せるためにフィーディングをする。その餌と同じ餌を使うことが、餌に関して鯉に警戒心をなくさせ、フィーディングと同じ喰いなれたエサを喰うという想定です。また、フィーディングする量は少なく、1つのポイントに10粒程度までです。少なすぎると思う人は、こんな少なく撒いたことがない人で、フィーディングの量を多くするのは勇気はいりませんが、ある意味、少なくすることはより多くの勇気が必要です。少なくするまでにはある程度の経験も必要になると思います。最終的には、食わせのボイリー1個で釣るようになれば、ポイント選定からのアングラーとしての「目」が研ぎ澄まされてきていると考えます。
仕掛けに関しては、単純にブローバックで、シングルのボトムで20mmのボイリーを使います。ポップアップもワフターも使いません。
針は、クロータイプの2号をこの2年間使っています。ハリスはコーティングされた35ポンドを使います。針に関しては、針かかりを意識して、何回も研ぐことよりも、針交換を優先していき、2,3回の釣行で、変えていきます。私の中では、針とハリスを餌と同様に消耗品として考えています。
オモリとレッドコアに関しては、昨今の輸送コストの増加に鑑み、20号から25号の錘を大量購入して、着色して、スイベルを付けてということをしています。
1㎏で25個くらい入っていて、2000円弱で購入でき、それを着色するために、
を使って刷毛で着色して数回上塗りすると剥げることはありません。市販の着色されたオモリが400円程することを考えると、こういうことを考えるしかないですね。レッドコアラインに関しては、
写真のように普通のレッドコアラインを使わずに、よつあみのポリラーノット15号を使っています。ある程度比重もあり、沈みも早く、ちちわの部分が抜けるのを抑えるためにいろいろ試行錯誤してここにたどり着きました。さらに、トップコートの染み込み具合を意識しての結果です。
道糸はフロロカーボンの4号です。これもここ数年変わっていません。メーターオーバーや20㎏オーバーの鯉でも切れることはありません。比重が重く、そのため早く沈むのと、吸水率が無いので、フロロカーボンを使います。ただし掛があるところでは、ナイロンの道糸で太くしています。太くする理由はただ擦れに強いからです。擦れに強くするには、太さを大きくすること一択です。
竿とリールとロッドポッドは
です。リールはもう10年以上使っているUKdaiwaのトーナメントiso5000QDです。4号のフロロカーボンだと300m以上巻けます。竿はFreeSpiritのHIs200の12ftの3.5lbです。他にはサブ的には竿はCenturyのC2,13ft、3.5lbとリールはUKシマノのビッグベイトランナー5500を使います。仕掛けは同じです。最近は、ロッドポッドに代わって、バンクスティックを使うことも多くなってきています。
ロッドポッドとバンクスティックはsolar製を使っています。重さはありますが、それは安定性に繋がり、また製品としての精度も高く、信頼感はあります。
総じて、今年の私の鯉釣りでは、大型指向はこの釣りでの共通命題なので、その中で、フィールドを含め、自分の釣りを見直すことの必要性を常に持っていたいと思います。
年を取ると何事もマンネリ化しつつ、思考停止になり、頑固になるということで、自らの釣りの楽しみも減らす結果等、思い当たることの多いものでした。また、若い熱心なアングラーと釣り場でする鯉釣り談議では、触発されることも多く、その意味では実りのある1年であったかもしれません。この場をお借りして、そのアングラー諸氏にお礼を申し上げたいと思います。