学生時代の夢
私は大学生から院生の頃は大学の先生になりたいと思っていた。もちろん今もその気持ちは変わっていない。当時、私は資料論の講義をしたいと思っていた。考古遺物の扱い方、古代史の漢文の読み方、くずし字の読み方などを1つの講義でやりたい。私が学生側であれば受けてみたい夢のような授業である。そのために歴史学や考古学を勉強している。本来であれば教員は考古学と歴史学の2人必要であるが、1人で済むので雇う大学側としてはありがたい。今思えば、まだ歴史学も考古学も専門的に学んでいなかった時代に実に大それたことを考えたものだが、その方向性は今でも変わっていない。
私は小さな大学の出身で、文学部のような複数の学部がある大学ではなかった。私の大学では歴史の授業はあっても、文学部のような専門的に学べる環境は整っていなかった。しかしながら、歴史に興味を持つ学生はどこにでもいる。私は彼らに不利益を被らないように、できるだけ豪華な授業をしたいと思った。小さな大学出身であるからこそ、できる授業があるのではないか。おそらくは小さな大学の抱える悩みは似たような環境で過ごした人間にしか分からない。将来、私は大きな大学ではなく小さな大学で教鞭をとりたい。