歴史資源へのまなざし
私は大学で観光、大学院で歴史学、現在は仕事で発掘調査(考古学)に携わっている。近年、観光庁が答申を出し、歴史資源が注目されている。しかし歴史資源の定義はあいまいである。そこで私なりに考えたことを紹介したい。歴史資源について、私はガイドを核に歴史学と考古学を統合できるのでないかと思っている。学生時代、私はガイドをしていたときに心がけていたことはお寺の説明よりも、なぜお寺を建てようと思ったのか、人々がお寺に期待したことは何か人の心を伝えることである。歴史を資源として見るとき、お寺などの文化財は学術的にどう重要なのかだけではなく地域の人にどう重要なのかである。歴史資源とはまさに歴史学や考古学を活用してまちづくりをすることである。仕事柄、文化財に携わることが多く、今後も文化財を伝える活動をしていきたいと考える。