バイク・キャンプ・ツーリング

NERIMA爺、遅咲きバイクで人生救われる

1998年7月4日 北海道ツーリング 7日目

2025年01月29日 | 1998年 北海道ツーリング
7月4日(土)  稚内~礼文~利尻


 5時半には起床。
 6時20分発の礼文島行きフェリーに乗るために、旅館前でバッグをバイクに装着していると、コーヒーでも飲んでいきなさい女主人に勧められる。時間がないというと、わざわざ缶コーヒーを二本、バイクのところまで持ってきてくれる。どうも、ありがとうございます。
 フェリーは朝も早いというのに、座るところもないくらいの満席状態。
 礼文には8時着。なにやら港では踊りを踊って出迎えている。嬉しくなってくるが、あとで聞いたところによると、どうやら礼文のユースホステル・桃岩荘の歓迎の踊りだそうで、宿泊客が踊っているらしい。踊りの講習まであるという。恥ずかしがる人もいるが、これが病みつきになって毎年訪れている人も多いという。

 ハラがへって、とにかく腹ごしらえということで、船泊の食堂に行くが、まだ、やってない。仕方ないので、雑貨屋で、納豆にパン、ツキアゲなどを買って、近くの堤防でもぐもぐと朝食。
 そのあとスコトン岬にいく。カラリと晴れて、景色よし。ついでに途中にある見晴台にバイクを停めて、20分ほどクマ笹(チシマザサ?)の生い茂る高台まで細い道を上ってみる。ここもなかなか景色がいい。スコトン岬は観光バスが何台もついたばかりで、どわどわっと人の波。それを見て、申しわけないが駐車場でUターン。澄海岬などに立ち寄っていると、ハラがへってきたので食事をする。

 午後11時。船泊の「双葉食堂」で、うまいと聞いていた中華丼を注文。イカ、エビ、海草など、新鮮な海のものが豊富に入っている。これはお勧め。久須湖畔のキャンプ場には数基のテント。
 礼文林道はタンデムで走る。5キロくらいのものだろうか。途中、利尻富士が見え隠れするところがあり、やがて眼前に礼文の絶景が拡がってくる。結構、バイクも集まっている。ドカで林道を下っていくライダーと擦れ違ったりする。
 このあと元地方面にいき、防波堤1時間ほど仮眠。

 2時半のフェリーで利尻に渡るが、ぎりぎり5分前についたものだから、乗客用のタラップは下ろしてあり、カミさんは車乗り場のゲートより乗船する。
 利尻には3時過ぎに到着。さっそく今夜の宿の手配をと、鴛泊のフェリー乗り場にあった観光案内所にいき、民宿を紹介してもらおうとしたが、すべて満室とのこと。それではホテルでもいいやと交渉すると、それも全部埋まっているという。げ。考えてみると、今日は土曜日。しかも利尻礼文は花の咲く季節で一番の混雑期だ。
「空いているところも、ありますが……」
 と案内の女性。
「え。そうですか」
「〇〇ホテルの特別室です」
 特別室? ま、それほどの値段でもなかったら、仕方ないか。
「いくらですか?」
「1泊、1人8万円です」
 いやいやいや。ありえん。
 さて、どうしようか。野宿しようにも、道具などなにももってきていない。それに1人ならまだしも、2人だと、ちときつい。
「あの、素泊まりでしたら、利尻町でやっているロッジが空いているかもしれませんが……」
 もう、泊まれるならどこでもいい。
「それ、ぜひお願いします」
 お待ち下さいと言って、女性は隣町の役場に電話をしてくれる。幸いなことに、一棟だけ空きがあるという。値段も格段に安い(1000円しない)。役場でカギを渡してくれるというので、利尻町役場のある沓形に向かう。

 沓形につくと、ダメもとでメインストリート沿いにある民宿にいってみる。カミさんが交渉にいったが、なかなか姿を現さない。バイクをしっかり停めて、自分も行ってみる。
「満室なんだけど、おばあちゃんが使っている部屋でよければどうぞ」
 ということらしい。
 もちろん、即、オーケー。1泊、1人7000円。助かったあ。
 ロッジもそれはそれで面白いのだけど、なんにも用意してないので、ランタンからビール、食料、風呂、コンロ、夜は冷えそうだから、寝具、その心配もしなければならなかった。部屋の準備をするのに時間が少しかかるというので、役場にいき、ロッジの件で役場に断りをいれて、利尻富士中腹にある見返し台公園にいってみる。パトカーが1台いたが、山中で見かけると奇妙な気分だ。

 時間がありそうなので、また鴛泊に引き返し、温泉にはいる。
 民宿「なごり荘」
 1階の一番奥の部屋を急いで片づけたらしく、布団などは部屋の隅に積み上げてある。カレンダーなどはそのままなので、生活のにおいがぷんぷんしているが、全然気にならない。夕食がすばらしい。ホッケがこんなにうまいとは。朝、獲れ立てを煮付けにしたらしい。身がぷりぷり。サシミも切り身の断面が虹色に光っている。他にも海のもの(タコ、ナマコ、海草)が何種類も……。「今日、ウニがあるよ」というので、飛びつくようにそれももらう。1皿1500円。鮮やかなオレンジ色をしている。うまーい。甘ーい。旨味が口の中で溶けるように拡がる。昨日、殻付で食べた稚内の居酒屋のものとは、モノが違う。カミさんも幸せそうだ。
 ビールを飲みながら、うだうだしていると、家族の人たちも夕食をはじめて、次々に差し入れをされる。まだ、最初に並べてもらったものが、半分以上も残っているというのに。ここにいればいるほど、家族の人たちのぶんも勧められそうなので、早々に退散して、部屋でゆっくりワイン(さっき商店街で買ってきたやつ)を飲んで就寝。

礼文・スコトン岬近く。
カミさんも、カッパ着ている。

これも礼文。

礼文・船泊港

バックの山は利尻山

礼文の林道


遠くに利尻島


礼文島より利尻島

この日は、思いっきり写真をバシャバシャ撮っている。

うーん。ツーショット!


ここも、うしろのほうはスコトン岬だったか。