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 増田 いずみ ~ OFFICIAL BLOG

発声練習

2008年04月20日 | masudaizumi.com
今日は朝から詩をつくったり、レッスンをしたり、オペラのDVDを観たり、スタジオにこもっておりました。

日があたって、ぽかぽか暖かく、廻りの音がまったくない静かなスタジオは、最高の環境です。

高校受験でしばらくお休みしていた生徒さんのレッスンだったのですが、今日は、声がよく出るなあ、、、と思っていたら、実は風邪のひきはじめだそう。

体で声の出し方も覚えてきたのでしょうが、風邪って、のどがいい具合に充血していて、声がよくでるのです。
1時間したら、声がかすれてきたので、普段はあと1時間するところですが、この辺でやめておきました。

風邪の日に声をだすと、次の日は、がらがらになったりしますけど、緊張の効果で逆に治ってしまう場合もあります。

学生のころは風邪をひくと、声が出ない、というイメージでしたが、実際は、いつもよりすごく細かく気を使うので、逆に気持ちがこもって聞こえるみたい、レッスンなど、風邪のときのほうが褒められたりして。



そういえば、発声練習、って高校生の頃など、特に、しないと声が鳴ってこなかったの。ガサガサでいろいろなところに力がはいってて、30分くらい声をだして、やっと曲が歌えるようになってくる。

ところが、大学になると、伊藤先生のレッスンでは、発声なし。
いきなり歌だったので、自宅で発声をして整えてからレッスンの教室にはしりこんだものです。

まだ、どのポジションで歌うか、わかっていなかった、というのもあるし、精神的に発声しないと声がでない、と思い込んでいたのかもしれません。

NYのレッスンで、発声について、精神的に考えをきりかえる指導法がありました。面白いというかNYらしい話です

新人というものは、オペラの大舞台で、代役で急遽チャンスがくることがある。私は、発声しないと声が鳴らないといっていると、別の人にチャンスをとられちゃう。だから発声は、あくまでレッスンとしてすることで、普段は、まず、これを歌ったら声をだすポジションにできる、という曲を自分で決めるように、というのです。


28歳でプロとしてオペラの舞台にでているときでも、私はしっかりと発声してから稽古で歌っていました。それはもちろん喉にはいいことで、喉をという楽器を長持ちさせるのには大切なことです。

でも、そのNYでの指導で、発声を三十分もしなくても、イタリア歌曲1曲歌い終わるころ、つまり3分後には、いい声がでるようになってました。

それに、もうひとつ、澄んだ気持ちでいることは、声には大事だと言われました。先生の生徒さんでは、恋愛で苦しんで、声を曇らせていたら、暗く声がでなくなった歌手もいたそうです。


喉って、本当にデリケートで、声って、気持ちと連動しているんだな、と感じます。