夕刻、電車に乗っていると携帯電話が鳴り、「相続についての書類を作成してもらえますか?」というお問い合わせを頂きました。
駅に着いて、電話をかけ直して詳しいお話を聞いてみると、「57年ぶりに会う父の財産を放棄する』書類を一筆書いて欲しい。」とのこと。お会いするのは木曜日(明日?)で、その書類を父上に渡して安心させたい、との話し。「効力とかはいいから、とりあえず父を安心させたい。」と言うのです。
さらに、「弁護士に相談したら『それなら、ご自分で書けます。』と言われたけど、なんでもいいから一筆書いてほしいんだけど。」と。
困りました
たしか相続開始前(つまりお父上が亡くなる前)にする相続の放棄は無効だったはず。「効力なんてなんでもいい。」と言われても、そんな無責任な書類は作れません。
お客様に説明してみようと「法律では・・・。」と話し始めたところ、「あら、行政ではないんですか?それなら、お世話かけました。」と電話が終わりました。
きっと『気休め』の意味で作成したいのでしょう。でも、自分で作成しようにも作成の仕方がわからない。
『57年ぶりに父と会う』って凄く劇的ですね。何もお手伝いできませんでしたが、よい再会を祈ります!