へんくつゃ半睡の「とほほ」な生活!

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【読】鬼平犯科帳に出てくる昔のお医者さま!@時代小説

2008年11月11日 | 昔のお医者

鬼平犯科帳 池波正太郎 文藝春秋 (C)フジテレビジョン/松竹株式会社

 

鬼平犯科帳
 鬼平犯科帳(おにへい はんかちょう)は、池波正太郎による時代小説。
「オール讀物」(文藝春秋)に連載された。
火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳で、
剣客商売』『仕掛人・藤枝梅安』とならび人気を保っている。
テレビ・映画・DVD・劇画化されている。


オール讀物」1967年12月号に単発物として『浅草・御厩河岸』が発表され、
この時点では連作小説の意図はなかったが、評判が良かったために次月号から
同誌の巻末を飾る作品としてシリーズ化された。
 単行本掲載時にはこの作に限って順番の入れ替えがある。


鬼平犯科帳』の題名が付されるようになったのは1968年1月号掲載の『唖の十蔵』
からである。
 当時の編集長によれば、野村胡堂の『銭形平次』のように、巻末にあって
「オール讀物」の顔となるような長期連載の作品として、『鬼平犯科帳』を考えて
いたという。
 テレビ版製作にあたっては原作をドラマ化するのみに限り、小説を使い尽くしたら
そこで打切るようにというのが作者の意向であった。

 

1968年には文藝春秋から最初の単行本が刊行された。全部で135作で、

ほか番外編が1作。このうち5作が長編、残りの130作が短編作品である。
未完に終ったのは最後の『誘拐』1作のみで、これは作者急逝のため。
現在は文春文庫に収められ、全24巻(新装版)。

 

              

 

鬼平犯科帳に出てくる昔のお医者さま

 

氏名          初出        場所(現在の地名)
表御番医師・井上立泉「暗剣白梅香( 1巻)」 芝・新銭座(港区東新橋2丁目)

 幕府から二百俵の扶持をうける表御番医師・井上立泉は、長谷川平蔵の亡父・宣雄と
 親交があったことから、平蔵も交誼を絶やさない。長谷川家や火付盗賊改方の主治医と
 いったところで、探索への強力にも労苦を惜しまない。

 

町医者・辻桃庵   「埋蔵金千両( 2巻)」 千駄ヶ谷・大番町(新宿区大京町)
 このあたりでは名のきこえた町医者。もと大泥棒の太田万右衞門を治療している。
 桃庵は、芝・新銭座の表御番医師・井上立泉とも親しい。

 

町医者・中村宗仙  「埋蔵金千両( 2巻)」 麻布・飯倉片町(港区麻布台3丁目)
 中村宗仙は、長崎の中国人から奥義を学んだ指圧の名人。
 辻桃庵の紹介で、千駄ヶ谷・立法寺裏に住む太田万右衞門の病治癒を、五十両で
 引き受ける。後に、長谷川平蔵の躰を役宅に赴いて治療するようになるが、
 宗仙はかって大坂の香具師の元締・白子屋菊右衞門の妾・お八重に手をつける
 事件を起こしていた。白子屋といえば「仕掛人・藤枝梅安」で、梅安と対決する
 最大の敵としてお馴染みだが、「鬼平犯科帳」でもその名が登場する。

 

法眼・千賀道有   「蛇の眼( 2巻)」  日本橋・浜町(中奥日本橋久松町)
 将軍の侍医として世にきこえた、法眼・千賀道有。現在の当主は道有の孫で、
 青年医師・千賀道栄。この屋敷には道有が残した莫大な金銀がある。

 

医者・福井昌貞   「夜鷹殺し( 4巻)」 下谷・御徒町(台東区上野6丁目)
 心中した旗本・川田長兵衛の子息・宗太郎の死体をあらためた医師。
 井上立泉と親交があり、長谷川平蔵は「夜鷹殺し」事件解明の手がかりを得る。

 

町医者・萩原宗順「のっそり医者( 6巻)」日本橋北・小網町二丁目(中央区日本橋小網町)
 貧困の患者には無料で治療する町医者・萩原宗順。態度物腰が騒然としていて
 土地の人から、[のっそり先生]と呼ばれ、服装はいつも粗末だが風格のある人物。
 上州無宿・熊治郎に襲われた、深川・熊井町の東玉庵でただ一人生き残った
 およしが、下女として住み込んでいる。
 この宗順は、かっては武士(早川民之助)で、三十年前に上司を斬って逃走した
 敵持ちであった。

 

町医者・中村景伯  「泥亀( 9巻)」 芝・伊皿子台町(港区三田4丁目)
 泥亀茶やの密偵・七蔵が、持病の痔瘻を治療をしてもらっている。

 

町医者・石川東雲 「お熊と茂平(10巻)」 深川・北森下町(江東区森下2丁目)
 弥勒寺から近い町医者で、寺男・茂平が行き倒れになった折、手当をした。

 

町医者・小出宗安 「むかしなじみ(10巻)」本所・林町四丁目(墨田区立川2丁目)
 五鉄や密偵・五郎蔵、おまさ夫婦の家からも近い町医者。相模の彦十が体調を
 くずした折りなどに、世話になっている。

 

町医者・阿部幸庵 「男色一本饂飩(11巻)」 京橋南・水谷町(中央区銀座1丁目)
 本湊町・稲荷やの竹松が下痢をおこし、母のお静が薬をもらいに行く町医者。
 帰り道に、川向こうの道で、同心・木村忠吾を誘拐した寺内武兵衛を見かける。

 

陰陽師・山口天竜 「毒 (11巻)」 神田・三崎町二丁目(千代田区内神田1丁目)
 祈祷により病を癒し、種々の吉凶を判断する陰陽師。天竜は医師もさじを投げた
 重病人を祈祷で癒したことが評判になり、大きな商家や大名屋敷にも出入りしている。
 大身旗本・土屋家から頼まれた毒薬を、掏摸の伊太郎に掏り盗られたことから、
 [火付盗賊改方]の探索が迫る。

 

町医者・井坂宗仙 「毒 (11巻)」 浅草・今戸町(台東区今戸2丁目)
 陰陽師・山口天竜の従兄弟で町医者・井坂宗仙。天竜は宗仙に毒薬の調達を依頼する。

 

町医者・竹村玄洞 「密偵たちの宴(12巻)」浅草・橋場町(台東区橋場1丁目)
 医者の看板は揚げていても診察はしておらず、竹村玄洞は副業の金貸しにいそしみ、
 浪人に金蔵の番をさせている。
 盗賊・鏡の仙十郎一味に押し込まれたが、事前に察知した密偵・大滝の五郎蔵ほか
 [火付盗賊改方]の活躍で未然に終わる。
 ところが、しばらくして家の者が気づかぬうちに八百五十両が奪われ、数日後その金が
 戻ってくるという事件が起きる。実行したのは密偵たちであった。
 
医師・吉野道伯  「鬼火(17巻)」 本郷・新町家(文京区湯島2丁目)
 元・表御番医師で旗本・渡辺丹後守直義の腹違いの弟の吉野道伯。
 道伯は盗賊とも深い結びつきがあり、関谷村に所有する寮は盗人宿になっている。

 

2008年11月現在・テレビ放送(予定)はない。
 作品は小説の読書や、DVDなどでの鑑賞を勧める。

 

                         

【引用・出典・参考】
鬼平犯科帳 文藝春秋
(C)フジテレビジョン/松竹株式会社
江戸切絵図にひろがる 鬼平犯科帳 雲霧仁左衛門
鶴松 房治 解説  出版:人文社  ¥1,680
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

コメント (16)
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