見晴台学園では、5月16日(日)に[共に生き、育ち合う教育の場を考えるオンラインセミナー]を開催しました。
保護者、教育・福祉関係者、学生など、さまざまな立場の方にご参加いただきました。
講師の田中良三先生から、文部科学省の最新データや巡回相談の事例をもとに
「今、さまざまな困難や生きづらさを抱える子どもたちが増えている」という実態についてお話がありました。
例えば……
授業中、トイレに行き、気分が落ち着くと戻ってくる子、
給食中に「唇が痛い」と訴える子(*給食を残してもよいと言われると症状は改善したため、困っている気持ちが感覚として現れたと考えられるケース)、
学年が上がるにつれて大きく動くことはなくなっても、机の下で小さく動くことは続いており、学習に集中することが困難な子、
……など、困っている子どもたちのさまざまな姿を具体的に挙げられました。
また、田中先生は、「安心して学べる学校の十か条」として、次のように述べられました。
- わかって楽しい授業
- 「わかりません」「わかるように教えてください」と言える授業
- 友だちができ、一緒に遊べる仲間がいる
- 生徒一人一人の思いをしっかりと受け止めてくれる先生
- ありのままの自分が出せるクラス
- みんなが参加し、各自の個性を活かしてつくる行事や教育活動
- 時間に急かされないでマイペースでゆっくりと参加できる授業
- 何事も親身になって相談に乗ってくれる先生たち
- 気分がふさぎ、体の調子が悪い時に、「今日は休みます」と気軽に言える学校
- 卒業後も先生や友だちに会いに行きたくなる学校
講演の最後には、質疑応答の時間も設け、参加者と双方向にやりとりができるZOOMならではの充実したセミナーとなりました。
【安心して学べる学校】は、すべての子どもと保護者の願いです。
田中先生、参加者の皆さま、ありがとうございました。