原題 ROBOT & FRANK
2012年 アメリカ
ごく近い未来、ニューヨーク郊外
独り暮らしの父・フランク(フランク・ランジェラ)が最近怒りっぽくなり物忘れがひどくなったのを心配した息子のハンター(ジェームズ・マースデン)は高性能ロボットVGC-60Lを寄越す
フランクは何かと世話をやかれるのが気に入らないが、そんなことは意に介さず(?)自分の仕事を着々とこなしていくロボット
プログラミングされた通りに動くだけでなくフランクの心情をもくみ取り学習能力のあるロボットに次第に心を開き頼りにするようになるフランク
身体面でも精神面でもかなりの改善がみられ笑顔が増えてくる
読書家でもあるフランクは、定期的に通う図書館の女性司書・ジェニファー(スーザン・ランドン)からNPOの参入により蔵書も全てデジタル化され、図書館という空間もかなり雰囲気の違うものになるらしいと聞かされる
彼女がこっそりフランクに見せてくれたのは鍵のかかったケースに大切に保管された古い本
愛おしそうにその本を撫でるジェニファーを見つめるフランク
ちょっとした野心が芽生えた彼は、その片棒をロボットに担がせることにするのだった
ロボットに名前をつけない、相棒との間に一定の距離を置くフランクの少し古いタイプの人間が持つ『男気』が素敵
ヤッピーと揶揄される若者とフランクの、人間としてのキャパの違いが際立っていて痛快でした
ネタバレになってしまいますが夫が妻の顔を忘れてしまっている、という設定で2009年のアメリカ映画「やさしい嘘と贈り物」を思い出し
VGC-60Lのロボットパフォーマーは随分と小柄な人なんだろうか、日本映画「ロボジー」を思い出し
「アンドリューNDR114」「A.I.」ほど泣けたら困るが…
などなど雑念に囚われがちで映画に100%入り込めなかったのは残念でしたけど
ちょっと痛快、ちょっと切なく、心温まる佳い映画でした
邦題のサブタイトル「フランクじいさん」は止めて欲しいです
じいさんなんかじゃない、ひとりの立派な男性ですもの
この映画、面白かったですね!
どちらかというと単館系で上映劇場が少ないのが残念でした。
人間とロボットのテーマって過去にも色々ありましたが
(特にマンガ、アニメの世界では)、
この人間とロボットの関係が近い将来を暗示するような
そんな気も観ていて感じました。
対話するロボットが出来たら、“孤独死”なんてなくなるし、
アルツになる人も少なくだろうになぁ・・・なんて^^
研究開発が進んで早く実現するといいですよね。
さほど期待せずに観たのですが佳い映画でした。(^_^)