「ミナリ」
原題 MINARI
2020年 アメリカ
【Netflix】
1980年代のアメリカ
より豊かな生活を目指し、アーカンソー州に引っ越してきた韓国系移民のジェイコブ(スティーブン・ユァン)
農地を買い、トレーラーハウスで暮らし始めますが妻のモニカ(ハン・イェリ)は不安を隠せません
ジェイコブは畑仕事、モニカはヒヨコの選別工場で働き始めます
娘のアンと息子のデビッドを世話するため韓国からモニカの母スンジャ(ユン・ヨジョン)がやってきて一緒に暮らすようになりますが、アンは祖母の韓国風の言動に馴染めません
一方のデビッドと祖母には奇妙な絆が生まれ、穏やかな暮らしが始まると思いきや
様々なトラブルに見舞われるジェイコブ
それでも何とかしようと踏ん張る一家に、追い打ちをかけるような事態が…
アメリカンドリームの実現にひた走るアメリカ映画でも理不尽な出来事に泣き喚く韓国映画でもない新しい映画という印象
どんな困難に襲われても家族の絆があればなんとかやっていけるのでしょう
タイトルの「ミナリ」はセリの韓国語
スンジャおばあちゃんとデビッドが野生のミナリを見つけるシーンがあって、終盤にジェイコブ一家に希望をもたらすもののひとつになるのです
スンジャおばあちゃんの存在は大きかったです
「スイマーズ:希望を託して」
原題 THE SWIMMERS
2022年 イギリス
【Netflix】
シリア難民の姉妹が難民代表としてリオオリンピックを目指す物語
実話に基づくそうです
シリアを脱出した後、ドイツに辿り着くまで、姉妹に襲い掛かる困難の連続
実話に基づくので無事ドイツに入国出来たのは確かなのですが、本当に大丈夫なのか、目を覆いたくなるような状況が続きます
実際はもっと悲惨だったのだと思います
国の金メダル数がどうこうと大騒ぎの日本国
平和の有難さをしみじみ感じました
感動の物語ではありますが作品としては“普通”でした
「ハンガー 飽くなき食への道」
原題 HUNGER
2023年 タイ
【Netflix】
家族経営の食堂でフライパンを振る若い女性・オエイ(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)
貧しいながらも充実した日々を送っています
そんなオエイがその才能を見出され、厳しいことで有名なシェフ・ポール(ノパチャイ・チャイヤナーム)の元で修業を始めることに
常に完璧を求められる過酷な環境で、彼女は自身の限界と料理への情熱を試されていきます
貧困から抜け出したいオエイと、頂点を維持するために本来あるべき料理の本質から外れ始めるシェフ・ポール
頂点に立つことの虚しさと同時に料理の本質に気づくオエイが選んだ道とは
シェフに認められたい一心で努力を惜しまないオエイと、そんな彼女の才能を認め、機会を与えるシェフ
前半は上り調子にワクワクする展開で面白かったのですが、シェフの人間性に問題ありで顧客を満足させるため法を犯すことまでするのにはガッカリでした
期待したようなサクセスストーリーではなかったです
でも、主人公を演じたチュティモン・ジョンジャルーンスックジンの魅力で最後まで観ることができました
「バッド・ジーニアス」での演技も良かったですね
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