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アンソロジー「神様の罠」

2022年03月16日 | アンソロジー


文春文庫
2021年6月 第1刷
2021年7月 第3刷
327頁

乾くるみ「夫の余命」
余命半年と宣告されてから結婚した夫とわたし
それから四か月が過ぎ、残された時間はあと二か月しかありません

笑っちゃうくらい騙されました!
乾さんだからどんな罠が仕掛けられているのか、心の隅では疑いつつ、思いっきり罠にはまりました!!
それが心地よく爽快です


米澤穂信「崖の下」
夕食までに戻るはずのスキー客4人が戻らないとロッジから警察に通報が入ります
5人連れの客のうちひとりだけ戻っていた女性に事の経緯を聞くと、4人の過去にわだかまりがあったことが分ってきます
崖の下で見つかった2人のうち、1人は重体、1人は既に死亡
事件か事故か、注目は刑事が執拗に追い続ける『武器』です

スタンダードミステリーですが面白かったです


芦沢央「投了図」
古本屋を営む夫婦
夫は子供の頃はプロ棋士を目指せるとも言われたほどの腕前で大の将棋好きです
棋将戦第五局が開催されている町の旅館に〈棋将戦を中止しろ。ウィルスを集めるな!〉という嫌がらせの張り紙があったというニュースが流れます
妻は、このところの夫の様子に違和感を覚えていました

夫の持つ屈託を受け容れつつ見守る妻の姿にホロリときました


大山誠一郎「孤独な容疑者」
警視庁捜査一課員だった男性がミスを犯し、警視庁付属犯罪資料館に異動してから1年8か月
館長を務めているキャリア組の警視の指示で23年前の殺人事件の遺留品や証拠品から再捜査を始めます

意外な顛末ではありましたが普通、でした



有栖川有栖「推理研vsパズル研」
同じ大学のパズル研究会から推理研究会に出された問題を解きあぐね討論を繰り返すメンバーたち
部長の登場であっという間に答えが導かれます
ファンの方には申し訳ありませんが、こういう作風(理屈っぽい、屁理屈としか思えない、自信過剰、自己満足としかみえない)は苦手…<m(__)m>


辻村深月「2020年のロマンス詐欺」
大学進学で上京し夢と希望に胸膨らませていた男子
コロナ禍により大学は入学式も行われず休校、アルバイトもなく、飲食店経営の実家からの仕送りも危うい状況に悶々とする日々
ある日、地元の幼馴染からLINEが届き、オンラインでできるバイトがある、とのメッセージが…

そんな上手いバイトがあるはずもなく…です
でも、コロナ第一波の頃は誰も彼も混乱の中にあって、冷静ではいられません

男子学生にはいい人生勉強になったのでしょうが、辛かったよね、と母の目線で読み終わりました


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