「手紙と線路と小さな奇跡」
原題 MIRACLE:LETTERS TO THE PRESIDENT
2021年 韓国
【Amazon Prime Video】
1988年に開設された韓国初の私設駅「両元(ヤンウォン)駅」の実話をもとに、小さな駅づくりに奮闘する人々を描いたヒューマンドラマ
線路は通っているのに駅がない村
数学の天才である男子高校生ジュンギョン(パク・ジョンミン)は、毎日往復5時間もかけて学校に通っています
村へ通じる道路もないため、村人たちは線路を歩いて町と村を行き来しており、命を落とす人も少なくありません
村に駅を作ることを夢見る彼は、機関士の父テユン(イ・ソンミン)に反対されながらも、駅の開設を求めて大統領府に手紙を送り続けていました
同級生のラヒ(イム・ユナ)にも協力してもらい、説得力のある手紙を書く練習をしたり、有名になるべくテレビの「高校生クイズ」に出場したりと様々な方法で努力を続けるジョンギョンでしたが…
親が議員というのに全く偉ぶらずジュンギョンを応援するラヒが好ましく2人の恋の行方にハラハラドキドキ
また、ジュンギョンが可愛くて仕方がないといった感じの姉(イ・スギョン)の存在に最初から違和感があったのですが事情が分かった時にウルウル
そして最後、父の罪の告白に涙涙でした
父の2つの後悔はあまりに悲しすぎます
でも、父の本音が聞けたことでジョンギョンは自分が生まれてきたことが父を苦しめていたのではなかったと知り、遅まきながら父と息子として絆が深まったのです
その数学の才能を認められ国費でアメリカ留学が決まり、列車で空港に向かうジョンギョン
隣に座る姉は立派に成長した弟を優しく見守ります
ファンタジーあり、笑いあり、涙ありの感動作
いつもながら韓国映画には泣かされます
最後、空港のジュンギョンとラヒのキスシーンは無くても良かったけれど
「クレッシェンド 音楽の掛け橋」
原題 Crescendo - #makemusicnotwar
2019年 ドイツ
【ムービープラス】
長く紛争の続くイスラエルとパレスチナから集った若者たちがオーケストラを結成し、コンサートに向けて対立を乗り越えていく姿を、実在する楽団「ウェスト=イースタン・ディバン管弦楽団」をモデルに描いたヒューマンドラマ
世界的に名の知られる指揮者・エドゥアルド・スポルク(ペーター・シモニスチェク)も参加するプロジェクトには、オーディションを勝ち抜き、家族の反対や国境の検問を乗り越え、音楽家になる夢をつかんだ20数人の若者たちが集まります
スポルクはコンサートまでの21日間、彼らをイタリアでの合宿に連れ出します
寝食を共にし、互いの音に耳を傾け、経験を語り合うことで、激しくぶつかり合いながらも少しずつ心をひとつにしていく若者たちですが、コンサート前日にある事件が起こります
苦難を乗り越え、コンサートは成功するのだろうと想像していましたが予想を大きく裏切られる結末に「う~む」となりました
しかし、ラストでイスラエル側とパレスチナ側に別れた若者たちが一緒に演奏する「ボレロ」には純粋に感動しました
この曲以外の選択はありません
現在、イスラエルとパレスチナの対立は収まる気配がありません
ウェスト=イースタン・ディバン管弦楽団の理念「共存への掛け橋」が現実のものとなる日は来るのでしょうか
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