2014年 日本
早くに両親を亡くしてから20年以上、古い一軒家で暮らしている姉のより子(片桐はいり)40歳と、弟の進(向井理)33歳
姉弟の仲は良く、毎日一緒に食卓を囲み、休日は一緒にスーパーに買い物に出かけたりする
より子の職場は商店街の眼鏡店で、週に一度やってくるコンタクトレンズの営業マン、浅野(及川光博)のことが気になっている
進は、とある企業の研究所で調香師をしており、上司(大森南朋)から、新製品のキャッチフレーズ“ありがとうの香り”にぴったりの香りを作り出すようせっつかれている
進には好美(麻生久美子)という恋人がいたが破局、今も失恋の傷を癒せないでいる
そんな進を立ち直らせようと何かと気を配っているより子だが、進の心の傷はかなり深い様子
ある日、誤配達された郵便物を届けたより子と進
相手の岡野薫(山本美月)をひと目見て心が揺れる進だったが、好美との楽しかった日々がフラッシュバックし、その思いに蓋をしてしまう
進の今後を真剣に心配するより子
一方の進も自分の幸せを犠牲にし、ひとりで育ててくれたより子の幸せを願っている
進にとっての“ありがとうの香り”はより子が立つ台所の匂いそのもの
なんだかんだ文句をいいながら姉に従う弟
同じ癖を持ち、ドラマや風景などなど同じところで同じ感想を持つ
自分と弟、我が家の子供たちを見ていても全くその通り
子どもの頃からずっとそうだったから、大人になってもその関係は変わりようがないんですよね
片桐はいりさんと向井理さん、コメディエンヌ&イケメンが姉弟を演じるというのが、どうにも不思議でしたがごく自然でしたねえ
不器用な二人にとって昭和レトロな我が家はまさに故郷
生まれ育った町で不器用ながら日々平穏に過ごしていくのでしょうか
現在に繋がる姉弟の子供~中学時代のエピソードや進と好美の破局の原因は切なかったです
ひねりが足らない、退屈、な部分もあるかもしれませんが自分にはツボにはまるシーンが多くて笑ったり何度もウルっときたり、観終った後にはとても優しい気持ちになれる映画でした
より子と進の子供時代を演じた子らが、大人の二人の特徴をそのまま持ち合わせていて可愛いかったです!
ストーリーだけを見ればありがち。でも、エピソードや小道具の一つ一つがすごくうまく配置されていたと思うのです。舞台はみられないので、ぜひまた西田監督・脚本作品を見たいと思いました。
それにしても本作の及川光博氏、あまりにも罪作りですよねえ・・・。ブティックの店員の方がいいなんて、シンジラレナーイ!!
誰がみたってより子に気があるかと思いますよね~。
ブティックの店員、思い返せばより子を気に入っていない雰囲気もありましたがまさかね。
舞台、どこかで観られないかしら。