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おうち映画(海外)を5本

2021年04月26日 | 映画(海外)
「荒野にて」
原題 LE ON PETE
2018年 イギリス
【Netflix】

原作 ウィリー・ブローティン

幼い頃に母親が家を出て、愛情深いもののその日暮らしの父親と2人で暮らす少年チャーリー(チャーリー・プラマー)
家計を助けるため厩舎で競走馬リー・オン・ピートの世話をするアルバイトをしていました
そんなある日、父親が愛人の夫に殺され、施設に預けられそうになります
さらに競馬で勝てなくなったピートがメキシコに売られ殺処分されると聞いたチャーリーは、密かにピートを連れ出し、唯一の親戚であるマージ―叔母さんの家を目指し荒野へと踏み出すのでした

家族をなくし寄る辺ない少年と殺処分を待つだけの競走馬
彼と馬の絆がどれほどチャーリーの救いになっていたかと思うと切なくてたまりませんでした

色々とあって…
ようやく会えたマージ―叔母さんの「もう離さないわ」のひとことで張り詰めていたものがほっと解けます
チャーリーの悲しく辛かった日々がいつか過去のこととなり優しい大人に成長していってくれることを願うばかりです
        




「ガラスの城の約束」
原題 THE GLASS CASTLE
2017年 アメリカ
【ムービープラス】

ニューヨークで人気コラムニストとして自立して暮らすジャネット(ブリー・ラーソン)
恋人との婚約も決まり順風満帆な日々を送っていましたが、ある日ホームレスになっていた父親(ウディ・ハレルソン)と再会します
幼い頃のジャネットは、仕事がうまくいかずアル中で時に母親(ナオミ・ワッツ)に暴力を振るう父親との貧しい暮らしから抜け出そうと家を出ることばかり考えていました

タイトルになっている「ガラスの城」はかつて父親が持っていた、家族のために「ガラスの城」を建てるという夢からきています
夢は夢のままで終わってしまい残ったのはガラクタと借金ばかり
口先だけの大ぼら吹き、小心者のくせに自分を大きく見せて、否定されると暴言暴力で相手をねじ伏せようとする
常識外れの最低な父親ではありますが子供たちへの愛情は本物で、子供たちもそこは受け止めていました

父親との再会により、本来自分が生きるべき道筋を思い出したジャネットは本当の幸せを掴むため再び歩み始めるのでした

家族というものの切っても切れない関係性
父親の人格形成の元になっているのがその母親で、この人が全ての元凶なのですねぇ
負の連鎖がジャネットの兄弟姉妹に繋がっているようにも思えるところもあり少し心配になりました

実在の家族の物語とのこと
最後にご本人たちに写真や映像が出てきますが、特に実際の父親とウディ・ハレルソンがよく似ていて驚きました
        




「ジョナサン ふたつの顔の男」
原題 JONATHAN
2018年 アメリカ
【ムービープラス】

二重人格のジョナサンとジョン(アンセル・エルゴート)
ナリマン博士(パトリシア・クラークソン)によって脳にタイマーが埋め込まれ、午前7時と午後7時の12時間ごとに人格が切り替わるように設定、ビデオにメッセージを残すことで知らない12時間の出来事について共有し合っていました
様々なルールを厳守することで2つの人格をコントロールしてきたジョナサンでしたが、ある女性との出会いによって平穏だった日常が狂い始めます

自分の知らない時間にもう一人の自分が何をしているのか分からないってどんな感じなのでしょう
派手さはありませんが、ジョナサンの不安や焦りがじわじわ伝わってきて結構怖かったです
意外な展開にビックリ
静かなラストに切なさが増しました

アンセル・エルゴート
「ベイビー・ドライバー」の人だったのですね
無表情に近い端正な横顔を思い出しました
        



「失くした体」
原題 J’AI PERDU MON CORPS
2019年 フランス
【Netflix】


原作 ギョーム・ローラン「HAPPY HAND」

長編アニメーションです

パリのとある施設に保管されていた切断された手が逃げ出します
再び自身の身体と繋がりたい手は身体の持ち主である孤独で貧しい青年ナウフェルを探し求めネズミやハトに追いかけられながら街を彷徨います
手が何かに触れる度記憶が甦り、ナウフェルの幼少期や、思いを寄せる女性との思い出が描かれていきます

幼い頃は裕福だったナウフェル
両親が交通事故で亡くなってからは施設で育ち、青年となった今はピザの配達をしながらなんとか暮らしている中で出会ったガブリエルの叔父の木工屋で新たな仕事を得るもそこで右手を切断する事故に遭い…
奇抜な設定のダークファンタジーかと思いきや、一人の気の弱い青年が最後には思い切って現状から飛び出そうとした、飛び出すことが出来たに違いない、で終わるラスト
彼は自分の運命を変えることが出来たにちがいありません
        




「シェイプ・オブ・ウォーター」
原題 THE SHAPE OF WATER
2017年 アメリカ
【ムービープラス】

1962年、冷戦下のアメリカ
幼い頃のトラウマで声が出せず、政府の極秘研究所で清掃員として働くイライザ(サリー・ホーキンス)は研究所内に密かに運び込まれた不思議な生き物を目撃します
アマゾンで神のように崇拝されていた“彼”に心を奪われこっそり会いにいくようになったイライザと“彼”は言葉を必要とせずコミュニケーションが取れることから心を通わせていくようになります

ベースが深緑色で常に湿った感じのする映像が美しかったです
また、人種、性的マイノリティ、障がい、etc、自分と違うものを認め受け入れる度量を持つ『心』があれば言葉など必要ではないというメッセージを伝える作品と思いました

ただ、数々の賞を受賞している作品とのことで観たのですが、想像していたよりごく普通のストーリー展開で期待したほどでなかったのは少々残念でした

イライザの同僚で何かと助けてくれるゼルダ役のオクタビア・スペンサー
いつものように大事な役どころを心をこめて演じてくれていました
        

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2 コメント

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「シェイプ・オブ・ウォーター」 (小米花)
2021-05-02 21:41:28
私はけっこうお気に入りの作品です。
いろいろなメッセージが組み込まれていると感じましたね。

https://blog.goo.ne.jp/mysketchbook/e/e7fa9a74dbe2d61d9954178198e9d729
返信する
小米花さん (こに)
2021-05-03 12:08:22
わかりやすいメッセージ性は良かったのですが期待しすぎたのがいけなかったと思います。
受賞前、または受賞直後くらいに観ていたらまた違う感想が出てきたかもしれません。
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