新潮社
2022年10月 発行
2023年1月 6刷
168頁
お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない
急逝した作家の闘病記
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい
思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然がんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まります
58歳で余命宣告をうけ、それでも書くことを手放さかった作家が最期まで綴った日記
どんなに体調が悪くても、冷静に自分や周囲を見つめ文字に著した山本さん
無駄な文章はひとつもなく、作家という天職を全うされました
決して他人事ではないけれど、やはり他人事としか捉えていない自分
いつか(いつかは来月かもしれません)自分事となった時、本書を思い出して残された時間を大切に生きられたら…と思います
我が子を見送らなければならなかったお母さまの辛さはいかほどのものだったでしょう
私の母が46歳という若さで亡くなった時、祖母がその辛さに耐えていた姿を思い出しました
作家根性に触れた思いでした。
簡単な感想を書いていますので、貼らせて頂きます。
https://blog.goo.ne.jp/franny0330/e/d7c230f35aa772ac5ff63e43ecaedb21
闘病記みたいなのは苦手なのですが、本作は読んで良かったと思いました。
こちらでアップされていたの、気がついていましたが、私も近くアップするので、その時に・・って思っていました。
お母様の事、おばあ様のお気持ち考えると切ないですね・・・。
私の弟の妻が若くして病気で亡くなっていて、まだ幼い子供がいて、3年位闘病していたんですけれども・・・
弟さんも大変な思いをされたのですね…
でも、誰より辛かったのは夫や子を遺して逝かなければならないご本人だったと思います。
何故、自分が、あの人が、病魔に襲われなければならないのか…山本さんのように静かに受け入れていけたら、と思います。