「東京放置食堂」
2021年
テレビ東京 水ドラ25
全8話
【テレビ愛知】
伊豆大島にある小さな居酒屋“風待屋”
そこで働く真野日出子(片桐はいり)は東京生まれ、東京育ちで曲がったことが大嫌いな元裁判官
これまでキャリアを積み重ねてきましたが人を裁くことに疲れてしまい退官
ふらりと大島にやってきました
祖父から受け継いだ風待屋の若き店主・小宮山渚(工藤綾乃)に偶然声を掛けられ美味しいくさやを食べさせてもらいますが、お金を持っていないことが判明
代わりに風待屋で働くことになったのでした
すっかり島に馴染んだ日出子は渚や店の常連とお喋りしたり、生まれ持った責任感で島の子どもたちに交通指導をしたりしながら楽しく暮らしています
一話完結でゲストは本土から様々な悩みや苦しみを抱えて定期便でやってくる人
彼らは風待屋で日出子や渚と語り合い、最後にくさやを食べて「何これ!臭い!でも美味しい!」と元気になって自分の暮らす街に戻っていきます
大きな事件は起きません
それでも小さな波風は立ち、変化も…
そんな中で過ぎる穏やかな日々を淡々と描きます
ドラマ初主演という片桐はいりさんのキャラもあってか、とても味わい深い作品で人と人の繋がりの大切さをしみじみ思いました
日出子はこのまま島に残るのか、定期船に乗って生まれた街に戻るのか
シーズン2も是非!
「夢ぞ見し」
1987年
テレビ朝日 傑作時代劇
【時代劇専門チャンネル】
原作 藤沢周平
御槍組に勤める小寺甚兵衛(河原崎長一郎)の妻・昌江(岩下志麻)が家の掃除をしているところに旅姿の若侍が現れ、蟹江啓四郎(三田村邦彦)と名乗ります
甚兵衛から江戸で世話になった上役の息子が国許の見物にやってくると聞いていた昌江は横柄で生意気な啓四郎に腹を立てながらも夫の大事な客と心得、世話をします
何の取り柄もなく無口で出した料理に美味しいも不味いもない夫に比べ、無邪気で飾らない性格から思ったことをズバズバ言い、料理を手放しで褒めてくれる啓四郎に心惹かれていく昌江でした
岩下志麻さんが、啓四郎へ惹かれていく女心の微妙な揺れを、いやらしさは全くなく、可愛らしく上手く表現されています
昼行燈と思っていた夫が実は剣の達人で、啓四郎の正体は…
それを知った時の昌江もホント可笑しくって^^
原作は短編集「長門守の陰謀」に収録されています
やはり原作の良さでしょうか30年以上も前の作品ですが楽しく観ました
「宇宙を駆けるよだか」
2018年
Netflix オリジナルシリーズ
全6話
【Netflix】
明るくて可愛い高校生の小日向あゆみ(清原果耶)
幼馴染で大好きだった水木公史郎(重岡大毅)との初デートの日、容姿に悩むクラスの嫌われ者・海根然子(富田望生)と身体が入れ替わってしまいます
日頃から人気者のあゆみを妬んでおり、公史郎への思いを募らせた然子が仕組んだものでした
自分はあゆみだと母親にさえ信じてもらえず絶望するあゆみでしたが、密かに彼女に思いを寄せていた火賀俊平(神山智洋)がいち早く入れ替わりに気づき元に戻る方法を探ります
身体入れ替わりの仕組みはあり得ない設定だし、入れ替わったって性格は元のキャラだしetc、ツッコミどころは脇に置いといて…
あゆみは然子になってみて初めて彼女がどれほど孤独で寂しい毎日を送っていたかを知ります
それまでは彼女の存在など気にも留めていなかったのです
然子の辛さもわかるあゆみ
持ち前の明るい性格と火賀のおかげで少しずつクラスメートとも打ち解けていきます
でも、面白くないのは然子です
外見は可愛いのに然子の歪んだ性格を体現する清原果耶さんのスゴい演技に驚きました
つい最近まで観ていた「おかえり、モネ」のイメージが総崩れです(笑)
最終回後半は自分の予想を裏切る展開の連続で面白かったです
結局のところ主役は然子ちゃんだったのかな
愛されるべきは外見か中身か、考えさせられる内容でした
「世界は3で出来ている」
2020年
フジテレビ 特別ドラマ
【日本映画専門チャンネル】
登場人物は29歳になる一卵性三つ子の望月三兄弟(林遣都・三役)のみ
場所は次男の引っ越したばかりの部屋
自他ともに認めるポンコツぶりに仕事を辞めたいと考えていた次男はコロナ禍の中、テレワークやオンライン会議など仕事環境の激変により、自分の性格がこの新たな環境に合致していることを発見、会社での立場も一変していました
三か月前に集まった時、会社を辞めたいと話していた次男を心配して、緊急事態宣言解除後のある日、長男と三男が訪ねてきます
陽気な三兄弟のバカ話で終わるかと思いきや、自宅待機中に一人で暮らす術を学んだと言う長男、三男の義父が経営する農園はオンラインショップで客を増やした、三人が幼いころから大好きだったラーメンを作っていた会社が廃業したetc、終盤は真面目な話も…
それらは自分の身近なところでも聞く話に近いものでした
最後に林遣都さんのインタビューが流れます
緊急事態宣言が発出された後、仕事のキャンセル、自宅待機、役者として自分に出来ることはあるのだろうか、色々と考える時間が多かったそうです
そんな中でオファーがあった本作
限られた制約を面白がり楽しむことは出来ないかと生まれた企画で、いわゆる三密とならないよう撮影を行ったフィクションのソーシャルディスタンスドラマと銘打っています
30歳になられた林遣都さん
笑い皺が可愛いです♪
ドラマは随分と昔でした。
NHKさんで藤沢周平劇場コンプリートみたくドラマ化して欲しいです。