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辻堂ゆめ「答えは市役所3階に 2020心の相談室」

2025年02月09日 | た行の作家

光文社
2023年1月 初版1刷発行
2023年3月 3刷発行
329頁

コロナ禍で悩みも秘密も増えました
ひとりで苦しんでいませんか?
あなたのお声を聞かせてください
答えが見つかるかもしれません

立倉市役所3階に開設された『こころの相談室』
専門の心理カウンセラー、晴川と正木が市民の相談にのります
様々な年齢、立場の男女5人が相談室で話を聞いてもらううちに心が整理され、最後は希望が持てるようになっていく展開は読んでいて温かく優しい心持になりました
各話の最後で晴川が相談者が帰った後に相談内容の矛盾から相談者の秘密に気づき彼らの真の姿を炙りだします

伏線の回収がお見事!
まるで安楽椅子探偵です
黄色いフェルトで出来た手作りのお守りが巡り巡って最終話に…
最高でした

298頁の「怒りのコントロール」は大変参考になりました
怒りは大事な感情だから怒っているとき、人は一番、自分の気持ちに正直になれる。その前提として相手が自分にしてくれたことを整理して、頭の片隅に置いておく、という手順を踏んだほうがいい。それを心に留めた上で、それでも許せない部分についての怒りを思い切り放り出してみる。
心の中で相手の言動を事前に整理しておくんです。ここは許せる、でもここは許せない、というふうに。いわば仕分け作業ですね。ほら、怒るのって、とてつもなくエネルギーを消費するでしょう?それで疲弊してしまって、ヒステリックに怒りをぶちまけている自分自身に罪悪感を覚えたりしたら元も子もありません。相手からもらったものと、自分が相手に与えたものが釣り合っていない点についてだけ、心おきなく怒ればいいんです。こちらが常に穏やかな口調を心がけているのに、相手が怒鳴る場合とか。こちらがすべて正直に打ち明けていたのに、相手が嘘をついていた場合とか。こちらに落ち度がないのに、相手が義務を果たさない場合とか。




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