講談社文庫
2014年2月 第1刷発行
解説・郷原宏
285頁
「あやまち」「カタブツ」「さざなみ」につづく四文字シリーズの第4弾
社交的だったり、シャイになったり
その落差に惹かれて里美と付き合い始めた裕児
しかし、初めてのパリ旅行で、お世話になったご婦人を無視する里美に憤りを感じ、旅行の日程を変更して話し合うことにする
そこで里美から打ち明けられたのは、彼女が人の顔を覚えられない「相貌失認」だという驚きの事実だった
里美が持つ病を知るまでの裕児の言動には腹が立ちました
知らなかったにしても、とても独りよがりで粘着質な感じ
私はキライなタイプですねぇ
なので、里美の病気を知り、それでも里美の傍にいようと踏ん張る彼の姿にも100%共感出来ませんでした
里美の親友が裕児について『里美のちょっとした行動を高圧的に叱る、正当な理由があったことを彼女が説明しても引っ込みがつかなくなったようで、ねちねちと小言を続けた、見栄にこだわる昭和的な男だと思った』と考えているのに賛同
ま、その後『けっこういいやつだと思った』らしいですが
大きく4つの物語に別れています
一番良かったのは「チャンスの後ろ髪」
直接、里美や裕児が関わるのではないのですが、人はやり直せるんだ、という気持ちにさせてくれる話でした
ミステリーと二人の恋愛の行方を上手く収めた作品です
冒頭に出てくる里美が作った詩が最後にまた出てきます
昼になじめず
夜に溶けこめず
タソガレどきは短すぎる
人の顔がはっきり見えないタソガレ(誰そ彼)どきは自分の時間だと笑う里美でした
上手いですね
幾つかまとめてTBしちゃいました。
そうそう、この本、男子が、ちょっとなあ・・・って私も思ったんです。
ミステリー仕立てになっていて、意外でした。
あと、「ここは退屈~」は、ダメだったんですね。
私はなぜか面白く読めてしまいました。
PS アートアクアリウム、娘が大ファンでね、今年も行ってました。私はまだ一度も行けてないんですが・・
名古屋のと東京のと違いがあるのかなー、見比べてみたいなぁー!
毎回、沢村さんのミステリー要素をつい忘れて読んでて、おや?と思うことが多いです。
本作の男子はイマイチでしたが作品としては良いほうですね♪
マリコさん
申し訳ないけれどダメでした。
登場人物たちが「タソガレ」の男子同様、受容れ不可。
世代の違いと思って今後は近づかないようにしときます。
<m(__)m>
アートアクアリウムは行くなら東京でしょう!
全然規模が違うと思います!
人が少なそうな日時を狙って、ノンビリ眺めるのが一番。
去年は人と金魚とどっちが多い?ってくらいの混雑で参りました。