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おうち映画(海外)を5本

2020年02月25日 | 映画(海外)
「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」
原題 BIRDMAN OR (UNEXPECTED VIRTUE OF IGNORANCE)
2014年 アメリカ
【ムービープラス】

かつて一世を風靡した映画「バードマン」の主人公を演じたリーガン(マイケル・モートン)は、そのイメージから逃れられず今や落ち目の中年俳優です
妻とは離婚、娘のサム(エマ・ストーン)はドラッグ依存症で退院したばかり
一旗揚げようと考えたリーガンは自ら脚色、演出、主演を担当する舞台劇に取り組んでおり、一世一代の大舞台にのぞもうとした矢先、出演俳優が大怪我をして代役に実力派俳優マイク(エドワード・ノートン)を迎えます
ところがリーガンはマイクの才能に脅かされ次第に精神的に追い詰められていきます

楽屋でのみ彼が見せるのが超能力?
念力だけで物を動かしたり壊したりできます
そして、心に聞こえてくるのはバードマンの声
現在の彼に辛辣な言葉を投げ続けるのです

ワンカットが長く、延々と続く台詞、言葉の応酬に目が離せないシーンが多かったです
最近、そんな映画との出会いが多く、やはり映画は人間が演じてこそ素晴らしいものが出来上がるのだと独り言ちでいます^^

窓の外を見上げるサムの表情から判断するにハッピーエンドだったのかしら?
奇想天外なところを楽しみながら観ました
     




「告白小説、その結末」
原題 D’APRES UNE HISTOIRE VRAIE
2017年 フランス、ポーランド、ベルギー
【スターチャンネル BS10】

心を病んで自殺した母のことを書いた小説がベストセラーとなった女流作家デルフィーヌ(エマニュエル・セニエ)
サイン会も成功し満足のはず、ですが実は彼女は次回作が書けない大変なスランプに陥っていました
そんな折、サイン会で出会った謎の美女エル(エバ・グリーン)から連絡が入ります

デルフィーヌの状態を心配して何かと世話を焼いてくれるエル
次第に心を許したデルフィーヌはエルと同居、マネジメントまで任せるようになります

これはミステリー?
どんどんデルフィーヌの領域に侵入してくるエル
彼女の目的はどこにあるのでしょう

以下ネタバレ
エルはデルフィーヌの想像の友達、つまりデルフィーヌ自身だったのです
だから名前もエル=彼女だし、街中でもカフェでも誰一人としてエルに話しかける人も、またエルが話しかける人もいませんでした
思い返せば多くの伏線がありました
これは怖い!と心底思ったのはラスト
新作を発表しサイン会に臨むデルフィーヌの派手なメイクです
映画冒頭のサイン会では疲れ切った表情だった彼女がラストではエルと同じ真っ赤なルージュで生き生きとしていました
デルフィーヌの中身は完全にエルのそれに変わっていたのです

創造を生業とする人にはこれに近いことがままあるのでしょうか…
     



「ゲティ家の身代金」
原題 ALL THE MONEY IN THE WORLD
2017年 イタリア、アメリカ
【ムービープラス】

1973年に起きた大富豪ジャン・ポール・ゲティ(クリストファー・プラマー)の孫・ポール(チャーリー・プラマー)の誘拐事件の映画化

主人公はポールの母親アビゲイル・ハリス(ミシエル・ウィリアムズ)です
驚くことにゲティは孫の身代金の支払いを拒否します
アビゲイルはゲティの息子でドラッグ中毒の元夫とは離婚しており誘拐犯が要求してきた身代金1700万ドルを支払う能力はありません
ゲティに支払ってくれるよう頼み込みますが素気無く拒否されてしまい途方にくれます

ゲティの吝嗇、ケチケチぶりに思わず苦笑
一代で大富豪に成り上がったゲティに才覚があるのは認めますが、ケチが金持ちになるを地でいっていて何だかなぁです

ポールと誘拐犯の一人との交流に和やかな気持ちになれるシーンもあれば耳を削がれるシーンもあり二転三転
最後には元CIAの助けを借りたアビゲイルの働きで無事救出され、事件の3年後、ゲティが亡くなりゲティ家に戻ったアビゲイルが会社の経営を引き継ぐところでラストを迎えます
彼女が遺品整理の中で、ゲティの胸像をどう扱ったのか、気になるところです

ポールの救出劇と並行して描かれるアビゲイルがゲティからお金を引き出そうとする企ても大変面白かったです
     



「2人のローマ教皇」
原題 THE TWO POPES
2019年 イギリス、イタリア、アルゼンチン、アメリカ
【Netflix】

2012年に当時のローマ教皇だったベネディクト16世(アンソニー・ホプキンス)と、翌年に教皇の座を受け継ぐことになるホルヘ・マリオ・ベルゴリオ枢機卿(ジョナサン・プライス)の間で行われた対話を描きます
カトリック教会の方針に不満を抱くベルゴリオ枢機卿はベネディクト教皇に辞任を申し入れますが、スキャンダルに直面して信頼を失っていたベネディクト教皇は、それを受け入れずベルゴリオをローマに呼び寄せます
考えの全く異なる2人でしたが、世界に10億人以上の信徒を要するカトリック教会のため対話によって理解しあっていきます
2013年、本来は終身職である教皇を700年ぶりに自らの意思で辞任したベネディクト16世と史上初めて南北アメリカから新教皇に選出されたフランシスコ
2人の高齢の宗教者同士の会話劇
「人はどう生きるべきか」「自らの罪とどう向き合い、またいかに赦されるのか」
退屈と思いきや、2大俳優の魅力もあって面白かったです
折に挟まれる若かりし頃のベルゴリオの辛い体験と成長がよいスパイスとなっていて飽きることもなく、退位して名誉教皇となったベネディクト16世とフランシスコがテレビでサッカーに興じるなどユーモラスなシーンもあり重いテーマながら爽やかな印象の残る作品でした
     



「世紀の光」
原題 SYNDROMES AND A CENTURY
2006年 タイ、フランス、オーストリア
【シネフィルWOWOW】

「ブンミおじさんの森」で知られるアピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品
前半は地方の病院、後半は都市部のモダンな病院を舞台に「記憶」と「未来」を医師と患者の会話や恋といったエピソードを反復させて描き出していきます
透明感溢れる映像に役者の静かな声、BGMに入る雑音、ゆったりと流れる雰囲気に心地よさを感じながらもやはり理解が難しい作品でした

ラストは例によってあの種の音楽と踊りでした!

前半で大笑いする男女のシーンがあるのですが、演技ではなく心の底から笑っているとしか思えませんでした
あれは絶対にアドリブに端を欲した笑いに違いないと確信していまっす!
     




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