今年は例年と違ってちょっとせわしない夏。
…というのも、私は秋になるまでに引っ越して一人暮らしを始めることになったからだ。
新しいアパートはもう買ってしまった。
約20年ぶりの引っ越し。
今住んでいる家はわりと大きいので、収納のことを考えずにいろいろなモノをため込んできたが、これらを手放さなければならない。
それに、スウェーデンではアパートを購入しても、毎月管理費を払わなければいけないから生活ひきしめを覚悟しなければいけない。
この歳になって、本当にだいじょうぶか、私?
日本の同年配の方はどうやって生活しているんだろうと思い、六十過ぎの一人暮らしの女性のブログを検索したところ、ある動画にたどり着いた。
その方はおそらくご家族の介護をずっとされていて、今は一人暮らしだけれど受給している国民年金は五万円だという。
でも、彼女はアルバイトをしたり、プチプラブラのだンドの服をとてもカッコよく着こなしたりして、しごく楽しそうに生活している。
おしゃれだし、ユーモアのセンスがたっぷりで見ていて楽しい動画にひとしきり感心しながら何本か見たところ、その日から同じような年齢の女性(しかも年金が低い)の作った動画が次々と「お知らせ」として私のパソコンに流れて来た。よく見るとみんなすごい閲覧数をほこっているし、本を出版したり、テレビで取材された方もいるらしい。
「こんなかっこいいおばさまがたくさんいるのか!」と最初はおもしろがって見ていたが、だんだん妙な気分になって来た。
…こんなに前向きで素敵で、センスが良い動画が作れるような人たちがどうして年金5万円しかもらえないのだろう?
そもそもこの年齢の日本女性たちがまともな年金がもらえるフルタイムの仕事につけなかったのはどうして? 日本の制度がそうなっているからじゃないの?? 今はどれぐらいましになったの??
マスコミに紹介されるのはいいけれど、まさか、それ「この人を見ろ。年金5万円でもこんなに楽しそうに暮らしているだろ。年金低くても文句言うな。」という政府のプロパガンダなんじゃないだろうね?と疑ってしまう。もと首相の言ったという「まず自助」という言葉を思い出す。
でも…この方たちは幸せそうだけどもっと高い年金貰っていたって病気やら何やらで生活が苦しい人はたくさんいるはずだ。
いろいろ考えてしまった。
写真はマルメのクリスマスマーケットをのぞくのマダム。犬もクリスマス仕様できめている。
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