Tシャツとサンダルの候

どうやらあいつは、残念な食堂に行ったらしい。

体調が悪い。

風邪気味である。いや、完全に風邪である。

喉がイガイガしてるし、鼻水が止まらない。

節々も痛い。

何より、熱が出ている。

 

原因ははっきりしている。

寝冷えである。

順を追って話す。

家内との東京旅行で、二日間不在した事で、フクの逆鱗に触れてしまった。

無論、次女に助っ人を頼んで、犬猫の世話は万全であったにもかかわらずだ。

 

被害に遭うのはいつも、家内の掛け布団である。

家内の布団が被害に遭うと、寝室の布団が一つ減るのは、簡単な算数である。

勿論、別の布団を出せばよかったのだが、いつも私は掛けてないし、面倒くさいから、家内に私の分を貸してやっていたのだ。

だが生憎とこの日は、夜半から肌寒いくらい気温が下がってしまった。

あまりに寒くて、夜中に目が覚めた。

家中の窓を閉めに行った。

それでも寒い。

家内に貸してやった掛け布団を、引っ剥がすしかないのは明らかである。

だが、ヤツの頑強な抵抗にあい、どうにも引っ剥がす事が出来ない。

 

俺の布団だぞ、クソッタレ!!

 

遂に諦め、膝を抱え、震えながら朝を迎えた。

なので、風邪をひいてしまったのは、全てヤツのせいである。

 

 

前段が長くなってしまった。

実は、布団が一つ足りない事や、そのせいで体調が悪くなった事は、この投稿の主題ではない。

要するに、昨晩は鼻水ぐしゅぐしゅであり、寝付かれぬ夜を過ごした理由を、書いておきたかっただけである。

 

 

 

寝付かれぬまま、トイレに立つ。

時計を見ると2時半である。

 

ヘックション!

ゼーゼー、グシュグシュ。

あー、苦しい。

眠れないぜ。

 

 

 

すると、

 

 

 

「あ、食べに行く!」(家内)

 

 

 

!?

 

 

 

ど、どうした。

唐突に、何を宣言しておる。

 

 

「う、うーーーん。」

 

 

今度は、背伸びしてるよ。

 

 

どうやらヤツは、夢の中でどこかに食事に行くことになったらしい。

背伸びまでして、気合を入れてるって事は、御馳走だな。

 

暫く注視するも、家内に動きはない。

終わったか?

と思った時、

 

 

「うん?」

 

 

首ひねっちゃたよ。

何か不測の事態でも起きたか。

あ、もしかしたら、美味しくなかったとか?

 

ひょっとして、お前が居るのは、あの〇〇食堂じゃなかろうな。

 

 

 

馬鹿じゃん。

あんな食堂、何も夢の中で行く事無いじゃないか。

 

 

 

と、ヤツのお陰で、体調が悪くて寝付けぬ夜に、少し笑えたという次第である。

 

チャン、チャン

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