駐車場に戻ると、隣に駐車していたオジサンが、我が赤口号をつくづくと眺めている。
「よかですねー。どこでん行かるっですもんね。因みに、車高は上げとるとですか?」
「ええ、ほんの少しだけ。」
「私もジムニーば注文しとるとですよ。一年待ちって言われました。」
気を良くした私。
暫くオジサンとジムニー談義である。
「登山口までのアクセス道は落石が多かでしょうが。」(私)
「ほんなごと。その点これはよかですもんね。」(オジサン)
「ばってん、燃費は悪かです。蒸発するように無くなります。」(私)
「そげんですか!」(オジサン)
「ほんとに、私の車なのに、ずーっと、乗りまわして・・・」(家内)
「ハハハ」(オジサン)
おっと、こうしちゃいられない。
あそこに行かなきゃ。
「そんじゃ、お先に。」
あそことは…
車で15分程の所にある、籾山八幡神社である。
山野草の名所として有名のようだ。
もっとも、私にとっての関心事は、この神社の歴史にある。
この神社は、景行天皇の熊襲征伐の折、戦勝を祈願したと伝えられ、元々は直入物部神社と称した。
この名が重要だ。
当然、物部氏の領地であり、麁鹿火の時代もそうであった筈だ。
この神社の存在を知り、継体天皇擁立の謎、磐井の乱などの疑問が、霧が晴れるように・・・
そっぽを向かれているようだ。
ここらで止める。
とにかく、この神社とその界隈の風景を見るのが主眼である。
御神木の大ケヤキ
九州で2番目のケヤキの巨木との事。
イチリンソウ or ニリンソウ?
なんとかのエンゴサク。
なんとかスミレ。
ヤマルリソウ
?
神社横の一角には、福寿草が群生している。
アマナ
ユキワリイチゲ
二又ケヤキ
地上7m付近で枝分かれしている。
そろそろ拝殿に向かおう。
エイザンスミレ
神社裏の斜面にも、ユキワリイチゲがびっしりである。
帰りの車中、つまらない事で家内と喧嘩になった。
以来、互いに口をきいていない。
ヤツが『私が悪うございました』と謝罪するまで、口をきいてやらないつもりだ。
花の名に「?」が多いのは、そう言う訳である。
ヤツに教えを乞う訳にはいかないからだ。
ご容赦願いたい。