子供の頃、即席ラーメンと言えば、マルタイ棒ラーメンであった。
(この場合、袋にもある様に、インスタントではなく即席と言う言葉を使いたい)
私はつい最近まで、てっきり、この傑作即席ラーメンは、九州人が独占しているものと思っていた。
それがなんと、開発2年目にはすでに東京に営業所が出来ていたと言う。
言うならば、自分達しか知らない秘密基地の事を、誰もが知っていたという事実を知らされたような思いである。
更に言うならば、長年付き合ってきた彼女のホクロの位置を、町内の男なら大概知っていると言う・・・
いや、これはちょっと違うか。
と言う事で、今日のお昼はこれなのだ。
冷蔵庫を覗くとモヤシの袋とホウレン草のお浸しが入っていた。
自然解凍させて置いた豚肉に、これらの具材をラーメンにトッピングする事にしよう。
それ炒めろ。
ジュージュー
あ、カメラ、カメラ。
スマホを片手に料理するって事が、とても大変なことを解って欲しい。
同時作業で二玉分の麺を茹でねばならぬ。
今日は大盛野菜炒めラーメンなのだ。
この後、フライパンには水とスープの素や油を加え一煮立ちさせ、麺は湯切りをして笊に上げる。
忙しい事この上ない。
どんぶりに麺をいれ、スープと具を注ぐ。
・・・
あんまり旨そうには見えないぞ。
なんでだろ?
不安である。
とにかく、いただきまーす。
モグモグ
タマネギ・・・
邪魔!!
肉とモヤシだけでよかったよ。
でもまあ、不味くはないわな。
完食。
さすがマルタイ棒ラーメン。
作り手の失敗をさりげなくカバーする実力まで、持ち合わせているようだ。
ごちそうさまー