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Tシャツとサンダルの候

風と雪と氷と


寝坊のせいで取りやめた九重登山。

早速リベンジである。

土、日、月の天候を調べてみると、晴れる可能性があるのは日曜日だけ。

ただし、

山頂の気温-17℃以下、風速は20m以上となっている。

登山日和とは、とても言えない天候だ。

・・・どうする。





日曜



やはり来てしまう私である。

8時半、長者原到着。

途端に路面状況が一変する。

よしきた。



赤口号、

へーんしーーーん!



トゥーーー!!



失礼。

ちょっと浮かれてしまった。

この車を買って2度目の、4輪駆動切り替えである。


メーター表示では、長者原の気温は-8℃。

長者原と中岳の標高差は700m以上。

となると、山頂の気温は・・・

天気予報ドンピシャリの予感である。



牧ノ戸峠到着。

アイゼンを装着してスタートである。



この先も、凍える画像ばかりが続く。

部屋を暖かくして読まれる事をお勧めする。



沓掛山から星生山方向を望む。

視界ゼロである。



このハスキー犬。

後ろの梯子なんか、


「へっちゃらでよじ登りますから。」

「ヒョエー!それ見てみたい。」

「ハハハ。ところで、どの山に登ります?」

「さあ、どうしようかな。中岳と天狗ぐらいは・・・」

「私らは、この寒さやけん、御池(みいけ)で戻ろうかと。」


ハスキーは、この寒さで丁度いいみたいだけどね。



石楠花も、




ミヤマキリシマも寒そうである。




エビの尻尾が風に震えている。









一瞬だけ、星生崎の姿が現われてくれた。







避難小屋まで来た。

天狗ヶ城がスッキリと見える。

今がチャンスだ!

急ごう。



このアングルの久住山が好きである。

神々しささえ感じる。



冬来たりなば、人は御池を目指す。

沢山の人々が、御池へと登って行く。



御池到着。

中岳も綺麗に見えている。



と思う間に、みるみる雲がかかりだす。

とにかく、御池をショートカットして、先に中岳を目指そう。









対岸到着。










天狗ヶ城との鞍部まで来ると、すっかりガスに包まれてしまった。

それはいい。

そんな事より風が、すごい!

寒さを通り越して、露出した顔が痛い。



この感覚、久しぶりだ。

天気予報、ドンピシャリである。



山頂だ。

体ごと持って行かれそうな、猛烈な突風が吹き荒れている。

カメラを構える余裕もなく、画像はこれ一枚きりである。

視界もゼロだし、猛烈に寒いし、1分で撤退である。



登るのは中岳だけで十分だ。

下山しよう。




歩きながら、何気なく口元を触ってみた。

何と、髭がカピカピである。

気づけば、ウエアーの襟元までもが凍っとる!

今こそ自撮りである。



パシャリ



だがしかし、

凍った口髭は、とても鑑賞に堪え得るものではないと判断。

襟元だけを掲載したい。



ニット帽もゴワゴワに凍ってしまった。




再び御池に降りてきた。




このカップル。

奥さんが旦那を引っ張っている。


普通、逆じゃね?


と思いきや、やおら交代。

今度は旦那が、奥さんのソリを引っ張り始めた。

いや、引っ張ると言うより、猛烈に振り回している。

ソリ板のジャイアントスイングである。


「キャー、キャー!!」(奥さん)



思った通りである。



とは言え、

「俺にもそれさせて!」

と言いそうになった事を、ここで告白しておかねばなるまい。



星生崎まで戻ってきた。

ここまで来ると、風も和らいでくる。


もうすぐ沓掛山。

雪遊びも終わりである。





猛烈な風は厄介だったが、

今年もまた、雪と氷のくじゅうを楽しむ事が出来た一日だった。



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