
イエス・キリストにまつわる驚くべき秘密や、聖杯伝説など、神秘的なロマンを感じさせる数々の伝説を、実在の歴史上の人物や各地の教会、そして実在の宗教団体までも実名で登場させ、作者独自の解釈と発想で、真実と虚構がシンクロされて展開して行きます。
ルーブル美術館の館長が死の間際に残したダイイング・メッセージの謎を出発点に、レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた「モナ・リザ」「岩窟の聖母」「最後の晩餐」の絵の中に、巧妙に仕組んで描きこまれた暗号を解き明かし、古代から続く、ある秘密結社によって隠されてきた「人間・キリスト」の事実を証明して、世界を揺るがす極めてセンセーショナルな歴史上の真実を明らかにしていくと言うミステリーです。

感想としては、この映画はミステリーなので詳しい感想は控えて簡単に書いておきます。この3日前に行われたプレス試写会では、一部のマスコミ関係者に大不評で、ある重大な場面では失笑も起きたと報じられていましたが、私は、単純にミステリーとして見たらテンポの良いストーリー展開で面白かったですよ。何しろ私は宗教には全く造詣が深くなく、拘りも何も有りませんので単純にフィクションとして楽しめました。

私は、先日から単行本になった「ダ・ヴィンチ・コード」の原作本を読んでいましたが、やはりミステリーなので、せっかく映画を観に行くのだから後半のプロットを知らない方が良いと思って、最後まで読まずに映画を観ました。それで、映画の前半に出てくる分かりづらい暗号の謎解き部分や、宗教にまつわる史実なども割とスムーズについて行けました。

これは原作本を読んだ人にしか分からない感想ですが、暗号解読官ソフィーの名前の由来に行き着く謎解きの部分が、簡単に片付けられていて、神秘的な符号となるべき名前なのに、アナグラムの楽しさや創造性をあまり深く見せてくれていなかったのが残念でした。それと、謎の出発点であるルーブル美術館での出来事や、そこに飾られている絵画の荘厳さをもっと丁寧に描けなかったのかなぁって思いました。それから、ジャン・レノの扱いがちょっと中途半端で可哀想だったかな。・・・時間的な制約の中で仕方がないかも知れないけど。
■ストーリーは≫
【閉館後のルーヴル美術館。ダ・ヴィンチの有名な素描「ウィトルウィウス的人体図」を模して横たわる、館長の死体が発見された。死体の周りに残された、不可解な暗号。その暗号の中には、その夜、彼が会う約束をしていたハーヴァード大学教授ラングドン(トム・ハンクス)の名前が含まれていた。殺人の容疑者として現場に連れて来られたラングドンだったが、館長の孫娘で暗号解読官のソフィー(オドレイ・トトゥ)に助け出される。暗号の謎をとき始めるふたり。しかしそれは、歴史的真実を覆す謎解きのはじまりに過ぎなかった…。】
主要登場人物 | |
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![]() (トム・ハンクス) ハーヴァード大学の 象徴学の教授。 | ![]() (オドレイ・トトゥ) フランス司法警察の暗号解読官。館長の孫。 |
![]() (ジャン・レノ) 仏司法警察の警部。 ラングドンを犯人と 思い込み執拗に追跡。 | ![]() (イアン・マッケラン) 爵位を持つ、富豪の宗教史学者。 |
![]() (ポール・ベタニー) 暗い過去を救ってくれた宗派“オプス・デイ”に心酔している。 | ![]() (アルフレッド・モリーナ) 厳しい戒律を持つ宗派オプス・デイの司教 |
★余談ですが、今回の主要キャストは平均年齢が高いですから、ビジュアル的には楽しめませんでした(笑)。ジャン・レノや映画「アメリ」で有名なオドレイ・トトゥが、私はあまり好きではなかったので、映画の出来栄えが心配でした。でも、好き嫌いは関係なく、まぁ違和感は無かったです。さっきも書いたように、俳優さんの平均年齢が高く色が無いので(笑)、オドレイ・トトゥのファッションでもう少し楽しめたらよかったのに!

