<歴史教育の未来をひらく―アクティブ・ラーニングと「歴史総合」>と題するシンポジウムを日本大学文理学部で開催した。近現代史を専門とする学部の同僚とやっている共同研究主催で、共催は日本大学史学会と高大連携歴史教育研究会。
このシンポジウムを企画したのは、歴史教育の曲がり角の時期に、しっかりした歴史を考える力を生徒につけようと熱心にアクティブ・ラーニングによる授業を展開している高校の先生たちを知って、ぜひ日大の関係者(付属高校を含む)にもこのような試みを知ってもらいたいと思ったからだ。同時に、私自身も歴史教育の制度と授業内容および方法について、もっと勉強する必要を感じてもいる。
結果、予想を大きく上回る160人以上の参加があって大盛会だった。アクティブラーニングへの関心の高さを実感したが(「アクティブラーニング祭り」という表現も出た)、上から教え方を変えろ、と言われているからだけでなく、歴史教育を再生させないと本当にまずい、としみじみ思っている。
私自身は、歴史教育をジェンダー主流化しようということで、こういう問題にかかわりだしたのだが、そもそも歴史教育を崩壊から救わないと大変だ、ということに気づいた次第。そのためにはジェンダー主流化(ジェンダー視点を歴史教育に入れていくこと)は、必須の課題だと考えるが、それだけではなく他にもなすべきことは山積している。
ともあれ、できることを皆が自分の場所で始めていくしかない。