こちらでは、日本でなかなか時間がなくて読めなかった本も読んでいます。R.コンネル『ジェンダー学の最前線』もその一つ。とてもいい本でオススメです! 著者はオーストラリアを代表する男性の社会学者だったのですが、長く連れ添ったフェミニストの活動家のパートナーを乳癌で亡くし、還暦を過ぎた後に性別変更して、現在は女性として生きているそうです。すでに社会的な地位を確立した人が晩年に性別変更するってどんな感じか、不思議な感じがしました。
ところで、こちらで何か授業を聴講しようと思って、専門分野の概論に出てみました。先生は日本でいう学外からの非常勤講師なのだと思いますが、ファーストネームは女性名で、仮にエレン先生としておきましょう。よく準備されたわかりやすく魅力的な授業で、私にはヒアリングを鍛え、こちらでの教育方法を知って自分の授業を考え直すのにとてもよい内容です。
エレン先生は、セックス(生物学的性別)は男性・ジェンダー(社会的性別)は女性に見えます。身長180センチを超える骨太い体格で顔立ちも男性なのですが、長髪を結んでピアスをし、スカートをはいておられます。かなりの年配と見受けられ、化粧っ気はなし、カリフォルニアらしいラフな服装でキャンパスに溶け込んでいます。この大学で10年ほど前に学位を取った友人は、「当時はそういう人は存在できなかったと思うので、大学も変わってきてるのだろう」といいます。コンネルの性別変更の話が、実感できる気がしてきました。
エレン先生の今週の授業は、若い大学院生が一コマ講義を担当していました。経験を積ませるためなのでしょう。穏やかなエレン先生の講義とは違って元気いっぱいの授業で、これも興味深い内容でした。これからの彼女たちとの交流が楽しみです。
[追]
この先生は、私と同じフーバー研究所の研究員でした。Alice Miller先生とおっしゃって、国際関係史がご専門で、2006年に性別変更して、名前も女性名に変えられたそうです。熱心によい授業をなさるだけでなく、人柄もとても素敵な方だと、何人もの方から聞きましたが、私も同感です。(5月14日)
ところで、こちらで何か授業を聴講しようと思って、専門分野の概論に出てみました。先生は日本でいう学外からの非常勤講師なのだと思いますが、ファーストネームは女性名で、仮にエレン先生としておきましょう。よく準備されたわかりやすく魅力的な授業で、私にはヒアリングを鍛え、こちらでの教育方法を知って自分の授業を考え直すのにとてもよい内容です。
エレン先生は、セックス(生物学的性別)は男性・ジェンダー(社会的性別)は女性に見えます。身長180センチを超える骨太い体格で顔立ちも男性なのですが、長髪を結んでピアスをし、スカートをはいておられます。かなりの年配と見受けられ、化粧っ気はなし、カリフォルニアらしいラフな服装でキャンパスに溶け込んでいます。この大学で10年ほど前に学位を取った友人は、「当時はそういう人は存在できなかったと思うので、大学も変わってきてるのだろう」といいます。コンネルの性別変更の話が、実感できる気がしてきました。
エレン先生の今週の授業は、若い大学院生が一コマ講義を担当していました。経験を積ませるためなのでしょう。穏やかなエレン先生の講義とは違って元気いっぱいの授業で、これも興味深い内容でした。これからの彼女たちとの交流が楽しみです。
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この先生は、私と同じフーバー研究所の研究員でした。Alice Miller先生とおっしゃって、国際関係史がご専門で、2006年に性別変更して、名前も女性名に変えられたそうです。熱心によい授業をなさるだけでなく、人柄もとても素敵な方だと、何人もの方から聞きましたが、私も同感です。(5月14日)