雲と空  

日々のこと、相撲のこと。

東京タワー

2006-04-06 08:59:04 | ひとりごと
今頃・・・やっと読みました。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン  (リリー・フランキー)

昨年秋に 友達から奨められ すぐに図書館にリクエストしたのというのに
私のところにきたのが 先月末。
それで初めて この本がその図書館で今1番人気だと知りました。  

感想ですが・・・

あぁ、ようけ泣いたばい。


「・・・・ばい」は私も時々使うので 話し言葉部分はすべて
とてもすんなり入ってきた。

彼が福岡出身とは知っていたけど まさか北九州にも住んでいたとは!
それも 小倉の遊園地の近くって・・・ 私が結婚してすぐ1年間住んでいたのは
その遊園地から徒歩5分。
彼が幼少の頃住んだ家は 極めて近かったと思う。

生まれた病院、いつも乞食のいる場所、駅前のトルコ密集地、
オカンお気に入りのワンピースを買った玉屋・・・
いちいち 「あぁ あそこね・・・」ってはっきりわかりすぎて
ヘンな気分。

最近まわりには地元の人がほとんどいないので あまり使わなくなって
忘れかけていた言葉も思い出した。
「好かんたらしい・・・」なんて久しぶりに聞いた。

まるで地元の雑誌か何かの連載でも読んでいるような
作者は ごくごく身近な 知り合いの知り合いみたいな そんな妙な感覚。


親として読み、そして 子どもとして読んで 泣けた。

テレビドラマのようなシアワセ家族なんて たぶんそんなにいないのだと思う。
みんなそれぞれ何か歪みを抱えながらも家族をしているのだと思う。でも、愛情を持って。

そんな中で 私は考えてみた。
自分の家族を。 私はこれから先
年老いて小さくなっていく親達とどう接し、関わっていくのだろうか。
考えるのが怖い。でも 勇気を振り絞って考えようとしても
想像すらできない。 それだけ希薄な家族のつながり、離れてしまった私達・・・。
この先何があっても あんなに愛情を持って親に接することは私にはできないだろう。
妹はどうなんだろう。わからない。

書店のPOPに「読み終わるとお母さんに会いたくなります」というのがあった。

うらやましい。

子どもの頃 家族って自然に家族になるのだと思ってた。
でも 本当は違った。家族は それぞれが家族の役割を果たしてこそ
家族として成り立っているのだ。
子どもは親の都合に振り回される。
娘には同じ思いはさせたくないな・・・とは思っているが将来は誰にもわからない。



ストーリーに泣け、そして 自分自身の家族のことを考えまた泣けた。
おまけに ガンで痛がって痛がって苦しんで死んだ
叔父やばーちゃんの最後も思い出し 泣いた。



昨日読み始め 結局最後まで一気に読んでしまった。
読み終わったのは 午前4時・・・

読後の興奮状態では スムーズに眠りにつけるはずもなく
そのうち新聞屋がきて
そして 少しうとうとした6時すぎ 目覚ましがなった。

あぁ、今日はきっと1日ヘロヘロだ~。



朝 ニュースを見たら
この本は 昨日 第三回本屋大賞 に選ばれたらしい。
そんな日に 私はその本をよみふけっていたなんて
何か妙な縁を感じる1冊。




寝不足なちょいハイ状態で書いているので
もしかしたら 消すかもしれません。