夫の長い一日が終わった。
今日は電車の運転士である夫の退職の日。
娘と二人で夫の運転する電車に乗りに行った。
駅の階段を下りていくと夫の同僚たちが「早く早く!」と手招き。
私たちが来ると聞いてカメラを持って待っていてくれたのだ。
慌ただしく3人で電車の前で記念写真を撮ってもらっていたら
ふいに鼻がツンとしてうろたえてしまった。
私たちが結婚した時、彼の仲間たちは二人の事を
「一年持たないだろう」と噂していたと後で聞いた。
まあ言ってみれば、カタギとヤクザがくっついたみたいなものだから
彼らの心配は無理のないことなんだけど…。
40年近く持ちこたえられたのはオトーの忍耐と努力の賜物だ()
よくぞこの日を一緒に迎えられたものだ、と感慨深い思いでいっぱいになってしまった
(まだ油断はできない)
ローカル線の往復を一緒に乗った後
便乗で乗務区に戻るオットをホームで見送り
駅前に停めておいた車に乗り換え、
引き継ぎを終える時間を見計らってオットを迎えに行く。
(ああ忙しい)
3人で以前住んでいた家の近くのいも膳で遅めのランチ
お腹いっぱい食べて我が家のセレモニー終了
オトーお疲れーーー
しばらくはゆっくりのんびりしていいよ。
あんまり長くはダメだよ、ボケちゃったらたいへんだもん
同僚たちから頂いた花束とオトーが40年以上使ってきた『ハンドル』
右手で握っているのがこの『ハンドル』