月岡芳年 月百姿
『田毎ある中にもつらき辻君の かほさらしなや運の月かけ』 一と勢
たごとあるなかにもつらきつじぎみの かおさらしなやうんのつきかげ ひととせ
明治二十年届
夜鷹にも伝説の美女とがいて、「ひととせ・おしゅん」もその一人
大晦日の夜に一晩で360人の客をとったことからこの名がついたという。
この人が「おしゅん」なのかは定かではありません。
国立国会図書館デジタルコレクション 026
江戸には、吉原や岡場所のほかに、路上で商売をする遊女もいて
彼女らは「夜鷹(よたか)」と呼ばれた。
夜鷹は、京都では「辻君(つじぎみ)」
大阪では「惣嫁(そうか)」と呼ばれていたと云う。
水田を照らす更級の名月のように夜鷹の顔なんかさらさないで
雲でかげっておくれなお月さん。とでも詠ったのか
上品すぎる夜鷹、きっと訳ありなんでしょうね。