ひろのギターで息抜き

趣味のギターで息抜きしてジャンジャン鳴らしてます!

給与のデジタルマネー払い解禁 銀行独占に「風穴」

2018-10-25 13:10:37 | 日記
給与のデジタルマネー払い解禁 銀行独占に「風穴」


経済 金融機関
2018/10/25 11:00
厚生労働省はデジタルマネーでの給与支払いを解禁する方針だ。給与の支払い手段は労働基準法で規制され、銀行口座が事実上、独占的な地位を占めている。この規制緩和によって、市中から預金を集めて貸し出すという商業銀行の伝統的なビジネスモデルに変革をもたらす可能性がある。


毎月25日に給与を支払う企業は多く、その日にATMで現金を引き出す人が多い
25日午前、都内のいくつかの銀行ATMを見ると、いつもより長い行列ができていた。毎月25日に給与を支払う企業は多く、現金を引き出す人たちが並ぶ。こんな風景が将来、無くなるかもしれない。
厚労省は労基法の省令を改正し、2019年にも銀行口座を介さずスマートフォン(スマホ)の資金決済アプリなどに給与を振り込めるようにする方針だ。若者を中心にコンビニなどでの買い物で現金を使わない決済が増えそうだ。

給与の支払い方を定める労基法24条1項では「通貨で労働者に直接、月1回以上支払う」よう義務づける。原則は現金手渡しで、銀行口座は例外扱いで認めるという厳しい制限をかけてきた。

この規制は銀行にとってプラスに働いてきた。給与振込口座は銀行にとって、長期間預けてくれる「質の高い預金」となるからだ。日銀の統計によると、18年3月時点で個人の預金は国内銀行(ゆうちょ銀行を除く)で447兆円あり、預金全体の6割を占める。貸し出しの原資になり、住宅ローンや投資信託など金融商品の販売にもつながっていた。

一方、デジタルマネーでの給与払いサービスの担い手となる資金移動業者は、入金できる額や資産保全などの面で銀行に劣る。さらに資金がテロ組織などに流れる「マネーロンダリング(資金洗浄)」の防止や、サイバー攻撃でデジタルマネーが「消滅」しないよう、銀行が担ってきた高度な安全対策も求められる。銀行口座に完全に取って代わる可能性は低い。

ただ、給与振込における銀行口座の役割がいまより低下するというだけでも「影響はかなり大きいだろう」とメガバンク幹部は明かす。給与口座は個人客との最大の接点でもあるからだ。

ネットバンキングの普及などで、銀行の店舗に足を運ぶ人は年々減っている。最大手の三菱UFJ銀行では来店客数は10年で4割減った。今後の10年でさらに減っていく可能性は高い。みずほフィナンシャルグループを筆頭にメガバンクは17年、店舗や行員数を減らす構造改革を打ち出した。銀行はデジタルを使ったサービスを広げようとしている。デジタルマネーでの給与払い解禁は、さらなる改革につながるかもしれない。(奥田宏二、大島有美子)

最新の画像もっと見る