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熊本の力に 志願続々 ボランティア本格化

2016-04-22 17:52:23 | 日記

熊本の力に 志願続々 ボランティア本格化 

2016/4/22 夕刊

 熊本、大分両県を中心とした地震で、被災地でのボランティアの活動が本格化した。二十二日は避難者が約五万人と最も多い熊本市も受け付けを開始、約七百人の志願者が列を作った。甚大な被害のあった熊本県益城町では、受け付けが始まった二十一日は激しい雨でボランティアの動きが制限されたが、二十二日は被災者への炊き出しなど活動内容を広げて展開。「少しでも役に立ちたい」と各地で人々が汗を流した。

 熊本市では二十二日午前、同市中央区の広場にテントを設営、受け付けを始めた。地元に加え、福岡や佐賀など近隣県からも駆け付けた。

 実家の佐賀市に一時避難していた熊本大大学院一年の今泉伸浩さん(22)は「佐賀にいてももどかしいばかりだ。大学四年間お世話になった熊本に恩返しがしたい」と力を込めた。

 熊本市では住宅の片付けをボランティアに依頼する方針だが、依然安全が確保されていない住宅も多く、二十二日は援助物資の仕分けや、市内の各戸に依頼票を配布し希望者を募る作業が中心になる。

 益城町ではこの日、約二百人が受け付けした。同町も住宅の損壊が激しく当面は避難所での支援が主になる。福岡県八女市の自営業の三十代男性は初めてボランティアに加わった。「以前知っていた風景が全く変わってしまい、びっくりした。力仕事で助けになりたい」と話した。

 ただ、益城町と同様、十六日に震度7を記録した熊本県西原村では余震が続き安全の確保ができない上、緊急車両を優先させる必要があるとして、外部からのボランティアを受け入れることができない状態が続く。地元の人だけに受け入れ対象を限る自治体もあり、対応が分かれている。

◆震災関連死、11人に

 熊本県は二十二日、車中で寝泊まりしていた阿蘇市の七十代の女性が亡くなっていたと発表した。地震関連死とみられるケースは計十一人となった。直接の死者は四十八人。

 同県南阿蘇村では、自衛隊などが前日の大雨のため中断していた安否不明の二人の捜索活動を再開した。

 公共交通網では、JR九州が同日、熊本駅の南方で脱線した九州新幹線の車両の移送作業を開始。高速バスは福岡-宮崎、福岡-延岡などが運行を再開した。

 震度1以上の揺れを観測したのは二十二日午前十一時までに七百九十三回。二十三日夜以降、再び雨が降る見込みで、気象庁は家屋の倒壊や土砂災害に注意を呼びかけた。

◆支援物資 現地に配慮を

 被災地のため、支援物質を送る動きも広がっているが、現地の需要を的確に把握しなければ物資が無駄になったり、受け入れ側の負担になったりする可能性があり、関係者は注意を呼び掛けている。

 熊本県は企業などによる大口の支援物資は受け付けているが、個人からの小口の物資は受け付けていない。市町村によっても物資を募集していない場合や、「古着は不要」などと条件付きで受け入れるケースがある。電話による問い合わせが殺到し、業務に支障をきたしているところもあるので、自治体のホームページなどで調べるようにしたい。

 熊本県向けの配送はおおむね再開されたが、被害の大きかった地域への配達を受け付けていないケースもあるので、事前に業者に確認する必要がある。

 被災者支援活動をしているNPO法人「レスキューストックヤード」(名古屋市)の浜田ゆう事務局長は「被災地に知り合いがいて、こういうものが必要という要望があれば送るべきだが、具体的な需要も分からず避難所などに物資を送っても、役に立たないことがある」と指摘する。

 今後、大勢のボランティアが被災地に入ると、現地の需要を把握し、必要な物資を募ることがあるので、そういう機会を活用するのは有効という。どうしても送りたい場合には、一つの箱にオムツや学用品など、いろいろなものを入れると受け取る側の手間になる。一つの箱に入れるのは一種類に限定し、何を入れたか箱に明記すべきだ。食料品を送る場合は消費期限に十分な余裕のあるものを。

 浜田さんは「古着などはそのまま送るのではなく、リサイクル店で換金して、義援金に回してはどうか。たいした金額にならなくても、配送にかかったはずの送料分を上乗せして送ってもいい」と提案する。

避難している人たちに昼食の配給を行う災害ボランティア=22日午前、熊本県南阿蘇村で(平野皓士朗撮影)


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