携帯3社の株急落 ドコモの値下げ表明が直撃
証券部 関口慶太
2018/11/1 11:48 (2018/11/1 15:31 更新)
NTTドコモの携帯料金の値下げ方針を受けて、1日の東京株式市場で通信株が急落した。NTTドコモは前日比14.7%安、ライバルのKDDIは16.1%安、ソフトバンクグループが同8.2%安となった。NTTドコモが10月31日、携帯電話の通信料金を2019年4~6月に2~4割下げると発表したことを受け、長期的な収益懸念が広がった。携帯3社の時価総額は3.5兆円強減り、株式相場全体の重荷となった。
KDDIとソフトバンクは現時点で値下げを表明していない。
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NTTドコモは2月6日以来、約9カ月ぶりの安値をつけた。アセットマネジメントOneの鴨下健ファンドマネジャーは「値下げで将来稼ぐキャッシュフローへの不透明感が広がった」と話す。
料金プランの引き下げを発表するドコモの吉沢和弘社長(31日、東京都千代田区)
NTTドコモによると、値下げによる減益は当面続き、2018年度の営業利益水準に回復するには5年かかるという。UBS証券の高橋圭アナリストは「まだ減益の規模が具体的に読めず株価は下値余地がある。海外投資家は政府の意向で値下げをすんなり受け入れることに強い懸念がある」と指摘する。
通信株は時価総額が大きく、市場全体への影響度が大きい。NTTドコモの時価総額は1.5兆円強、KDDIの時価総額は1.1兆円強減った。KDDIが楽天と決済分野などで業務提携するとの報道が取引時間中に流れたが、KDDIの株価は反応薄。一方、マイナス圏で推移していた楽天の株価は切り返し3%高で引けた。
日経平均の終値は前日比232円81銭(1.1%)安の2万1687円65銭だった。3社で日経平均を184円押し下げた。
証券部 関口慶太
2018/11/1 11:48 (2018/11/1 15:31 更新)
NTTドコモの携帯料金の値下げ方針を受けて、1日の東京株式市場で通信株が急落した。NTTドコモは前日比14.7%安、ライバルのKDDIは16.1%安、ソフトバンクグループが同8.2%安となった。NTTドコモが10月31日、携帯電話の通信料金を2019年4~6月に2~4割下げると発表したことを受け、長期的な収益懸念が広がった。携帯3社の時価総額は3.5兆円強減り、株式相場全体の重荷となった。
KDDIとソフトバンクは現時点で値下げを表明していない。
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NTTドコモは2月6日以来、約9カ月ぶりの安値をつけた。アセットマネジメントOneの鴨下健ファンドマネジャーは「値下げで将来稼ぐキャッシュフローへの不透明感が広がった」と話す。
料金プランの引き下げを発表するドコモの吉沢和弘社長(31日、東京都千代田区)
NTTドコモによると、値下げによる減益は当面続き、2018年度の営業利益水準に回復するには5年かかるという。UBS証券の高橋圭アナリストは「まだ減益の規模が具体的に読めず株価は下値余地がある。海外投資家は政府の意向で値下げをすんなり受け入れることに強い懸念がある」と指摘する。
通信株は時価総額が大きく、市場全体への影響度が大きい。NTTドコモの時価総額は1.5兆円強、KDDIの時価総額は1.1兆円強減った。KDDIが楽天と決済分野などで業務提携するとの報道が取引時間中に流れたが、KDDIの株価は反応薄。一方、マイナス圏で推移していた楽天の株価は切り返し3%高で引けた。
日経平均の終値は前日比232円81銭(1.1%)安の2万1687円65銭だった。3社で日経平均を184円押し下げた。