頬袋日記

いまいち飼育法の確立されてない動物「ハムスター」に翻弄されっぱなしの「ニンゲン」の観察記録。

店員さんも辛かろう

2014-02-11 19:02:00 | ペットショップのこと
今日ね、ペットショップ行ったんですよペットショップ。
またあてもなくぼーっとハムスターが並んでいる棚を眺めていると、なにやら若いやんちゃそうなカップルがいたんですよ。どうやらジャンガリアンハムスターを飼いたいらしい。その二人に向かって店員さんが「縄張り意識があるので」とか「大きくなるとケンカするんで」とか、必死に説明していました。

うわぁ、この人たち複数飼いするつもりだぁ…

店員さんの必死さとは反対に二人はどこかヘラヘラとしていて「やっぱり二匹飼いたーい」なんて会話しています。
結局、二人は二匹のハムスターを購入していきましたが、店員さんは念押しするように別々のケージで飼うように促していました。

まあ、ハムスター同士が仲良くしている姿を見たいというのは、淡いファンタジーのようなものだとは思います。お店では何匹も同じケージに入れて売っていることが多いし、想像つかないのかなと思います。
私もジャンガリアンハムスターを過去に複数飼いしてしまった過去があります。最初は本当に仲が良いんですよ。くっついて寝たり、仲良くエサを食べていたり…でもひと月ほど経つとそんなこと忘れたかのようにギーギー鳴きながら取っ組み合いの「殺し合い」を始めるんです。慌ててケージを分けました。
本当に後悔した出来事です。

真面目に複数飼いしたいならロボロフスキーハムスターを飼うとか、それでも複数飼いは相性の問題や病気の問題で失敗する可能性があることをちゃんと調べておくべきとは思うんですが、あの二人がそこまで考えていたようには見えません。ゴールデンだろうがジャンガリアンだろうがロボロフスキーだろうが関係ない、ただ「可愛い」「ハムスター」を買っていっただけなんじゃないかと思っています。

ペットショップの店員さんもただの売り物としてハムスターに接しているわけじゃありません。小さいけど命が~とか大それた事を言うつもりはないですが、自分が面倒見た生き物はせめて大事に育ててほしいと思うのが人情ではないでしょうか。

ペットショップの店員さんも辛いお仕事です。

無知という虐待

2013-10-06 22:43:00 | ペットショップのこと
私は今日、隣町にある大型ショッピングモールに遊びに行きました。目的はいろいろありましたが、一番の目的は、ペットショップ。ハムスターを取り扱っているペットショップがあると知ったので、なにか病床のこがねさんのためになるものはないかとか、可愛い赤ちゃんハムスターを見てみようかなと思って、車を走らせたのです。

そのペットショップはとても広く、犬猫のトリミングサロンや、綺麗なアクアリウムなどが並んでいました。はて、小動物コーナーはどこだろう?
だんだんと店の奥まったところに向かうと、うさぎやハムスターのフードなどがぽつ、ぽつと置いてあるところに出ました。更に、おもちゃのように色とりどりの、パイプが入り組んだハムスターケージが並べられているのを興味深そうに眺めている親子を見て、だんだんと不安になりました。
そして小動物コーナーの扉を開いた時、私はとんでもないものを目にしてしまったのです。

それは、狭いケージに押し込められるようにして販売されている、ゴールデンハムスター達。しかもノーマルとキンクマがまぜこぜに、10匹ほど同じケージで売られていたのです。ゴールデンハムスターは大変縄張り意識が強いハムスターなので、言うまでもなく多頭飼いは禁忌です。
更に、一匹のキンクマが、ノーマルのハムスター達に寄って集っていじめられていました。

私は、これはひどいと思って店員を呼ぼうとしましたが、どこにも見当たりません。
周りにいるのは子供客だけで、いじめられてるハムスターを見ても、
「じゃれてる、かわいいー!」
と喜んでいます。
付き添いの親もそれをニコニコして見ています。
ハムスターだけではなく、うさぎにむかって叫び声に近いほどの大声で呼びかけてる子供もいました。それでも親はニコニコ。

ああ、ここには大人はいないんだな。
そう思って私は店を後にしました。

帰りの車の中、私にできることは何だったのだろうかと考えました。できることならその場でいじめられてるハムスターを買って帰りたい、とも思いましたが、それでは動物を乱雑に扱って暴利を貪っているペットショップを潤すだけだと思いました。
でもこれで見捨ててしまったらどうなるでしょう。あのキンクマはいじめられつづけ、やがて怪我を負い、共食いの餌食になるかもしれません。それが避けられたとしても、売り物にならないとして爬虫類の餌になるのが関の山です。

ゴールデンハムスターはシリアンハムスターともいい、シリア出身のハムスターです。しかし野生のゴールデンハムスターは絶滅してしまったのではないかとも言われています。
そんな中、やっとのことで命をつないできたゴールデンハムスター達が、無知なペットショップに命を弄ばれ、更に無知な飼い主に嬲られるという現実があるのです。

私にできることがなんであったのかは今でもわかりません。
しかし、無知というのはすなわち虐待なのだ、ということははっきりしました。