頬袋日記

いまいち飼育法の確立されてない動物「ハムスター」に翻弄されっぱなしの「ニンゲン」の観察記録。

おすきなものからどうぞ。

2013-11-07 21:01:02 | 毎日のお世話…こがねの場合(ゴールデン)
家から帰ると、こがねさんがこんなことになっていました。



おそらく、一度動くと大変な体力を消耗してしまうので、お水を飲みに来たまま動けなくなってしまったのでしょう。私もお世辞にも健康とは言い難いので、その気持ちはわかります。お薬は飲ませておいたものの、それでもきついみたいです。



お野菜はとにかく食べてくれそうなものを、残してもいいのでたくさん用意しました。カボチャ、ブロッコリー、スイートコーン、ベビーキャロットなど。ペレットは、こがねさんの直近の体重に合わせて分量を調節しているのですが、最近はめっきり痩せてしまったのでこれでもかなり多いかもしれません。



ゆっくり、



ゆっくり、



こがねさんがやってきました。



何からお召し上がりですか?



ちょっと苦しいかな。
呼吸を整えてから、おすきなものからどうぞ。



どうやらカボチャからお召し上がりのようです。



むぐ。
おっ!もしかしてお持ち帰りですか?!



ちょっと、重かったね。
気にすることないよ。



改めてカボチャに再チャレンジ。その場でシャクシャク食べています。



前から見るとお耳がぺたんとしてしまって、本当につるっとしたシルエットになります。ハムスターの不調はまず耳に出るので
「耳がしわしわだけど寝相でも悪かったのかな?」
などと思わずに早めに動物病院に連れて行ってあげてください。



そして、ゆっくり、ゆっくりと帰っていきます。



ですが巣箱には辿りつけず、また給水器のところで倒れてしまいました。
ヒーター等で保温はしてあるので、敢えて巣箱に運び込むことはせず、そのままそっとしておいています。ハムスターは人間に触られるのを基本的に嫌がるので、ストレスを与えたくないのです。

倒れているこがねさんは、口をまたしてもぱくぱくと動かして呼吸しています。身体はときおり大きく、またときおり細かく波打ち、素人目に見ても明らかに不整脈だとわかります。
強心剤や気管支拡張剤を投与してもここまでなのかと、限界を感じざるを得ませんでした。

こがねさんの体調が悪くなってから、私の中で天使と悪魔が戦うように、ブラックジャックとドクターキリコがぐるぐると消えたり出てきたりします。
ブラックジャックは、手塚治虫の作品の主人公の無免許医師で、法外な治療費を請求する代わりに難病を治してしまう天才外科医です。幼少の頃爆発事故に巻き込まれ身体のほとんどの機能を失うものの、手術の後に厳しいリハビリを経て回復します。
ドクターキリコは嘗て軍医として活躍していたものの、戦地で手の施し様もないほどの重症を負った兵士たちに、死なせてくれるよう懇願され、苦悩の挙句安楽死という手段をとり、戦地を去ったあとは、治る見込みのない病人のための安楽死の専門医として、裏社会を渡り歩いています。

口をただぱくぱくとあけ、身体を崩れるように横たえて、苦しみに耐えているこがねさんを見ると、もう治らない病気なのだから、せめて死の間際だけでも安らかにさせてあげられないだろうかと悩みます。しかし、餌をやるときになると、ゆっくりゆっくり、転びながら這いずり回ってやってくるこがねさんが、手にスリッパをはめて四つん這いになりながら辛いリハビリを受けていた、幼少期のブラックジャックの姿にもかぶるのです。

こがねさんはつらくても僅かな望みのために前に歩こうとしているのではないだろうか。
その望みをやすらかな死という形で絶ってしまっていいのだろうか。
しかし治らない病気を抱えている上に寿命を迎えようとしているこがねさんの希望とは何なのだろうか。

答えは出ません。

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2 コメント

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はじめまして (まりも)
2013-11-08 02:40:37
突然のコメント失礼いたします。

私は現在2才8ヵ月になるジャンガリアンを飼っており、
その子の介護に関して調べている途中でこちらを拝見しました。

ひまわりの種の危険性や飼育環境など、飼育初心者には
こちらのサイトに是非目を通して欲しいと思います。
ハムスターと真剣に向き合う姿勢が伝わってまいりました。

さて、おせっかいかもしれませんが、ひとつお伝えしたいことがあります。

かぼちゃについてです。
三日前、うちのこにかぼちゃを与えていたところ、
突然のどにつまらせ、激しくえづきました。
水を飲ませようとしましたが、受け付けず呼吸困難となり
痙攣、体温急低下がみられたため、深夜でしたが病院へ駆け込みました。

すぐにステロイドと気管拡張剤を注射して頂き、
なんとか一命をとりとめましたが、一時はもうだめかと涙しました。
今朝から落ち着いていますが、昨日までは肺炎のような症状があり、
抗生剤、気管拡張剤をシロップ状にしていただき服用しています。

元気に長生きしてくれている愛ハムが、今自分が手渡した
食べ物のせいで命を落としかけるのを見るのは
本当に申し訳なく、筆舌に尽くしがたい体験でした、

高齢ハムの介護食として、かぼちゃやサツマイモが
よく紹介されているのをみますが、人間でも年をとれば
誤嚥が増えるように、飲み込みづらいものと思います。


ゴールデンはジャンガリアンより大きいですし、サイトをみて
わかるように、よく勉強して飼育されているのですから
余計なお世話かと思いましたが、こがねちゃんも呼吸器系に
不調があるようでしたので、心配になってしまいコメントしました。

ハム介護は本当に神経を使い、へこんでしまうこともありますが
たくさんの幸せをくれるかわいい子達のために、
お互いに頑張りましょう!^^

こがねちゃんの一日いちにちが、おだやかで幸せなものでありますように。

長文失礼いたしました。
またのぞかせていただきます!^^


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Re:はじめまして (moroha712)
2013-11-08 04:04:00
こちらこそ貴重なコメントをありがとうございます!
確かに、カボチャは喉につまりやすいですよね。盲点でした。
なかなか最近かぼちゃの食が進まないな?と思っていたのですがこういうことだったのかも。
少しでもリスクを回避するために、カボチャは、これからメニューから外そうと思います。
本当にありがとうございます!
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