oil 54x78cm 2010
2009年にポルトガルから帰国してからは、旧の職業に復帰してタクシードライバーとして働き始めました。でも本音は肖像画家として生きたいと思っていましたので、非番の日は一生懸命名作の模写をして勉強していました。でも後から考えると日本には肖像画の市場が存在しないことに気づきました。というよりもそもそも日本では海外でいうところの画家は存在しないことにも気づきました。絵を描いてそれを売って日々の収入を得ているような職業画家はほとんど存在していないことにも気づきました。日本の美術界は日曜画家がほとんどであり、普段はサラリーマンをしていて僕のような貧乏画家というのは存在していないのです。または日本の伝統であるお家芸よろしくその生徒たちにレッスンをするだけの師匠たちがいるばかしです。それで僕は日本では画家になることを断念しなければなりませんでした。そして世界のどこにあっても通用するだけの肖像画の技量を身に着けたいと思って修練に励むのでした。
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