誰でも自由なこころで 時代小説「かもうな」掲載中

江戸時代の仙臺藩髙橋家に養子に入った治郎の生涯を愛馬のすず風を通して描いた作品です。時代考は本当に大変でした。

かもうな 「養子縁組」 第二之巻

2023年03月04日 11時09分53秒 | 日記

かもうな

養子縁組 第二之巻

 

         時右衛門夫婦に話に戻る。

         孫太郎虫で有名な斎川を過ぎると片倉小十郎の城下である。

         時右衛門夫婦は仙台から長町宿、中田宿、増田宿、岩沼宿、槻木宿、

         船迫宿、大河原宿、金ケ崎宿、宮宿、齊川を経て白石に到着したの

         は延享三年七月五日四ッ時(午前10時頃)であった。

 

         時右衛門の道中日誌にはこのように記している。

         「奥州街道を上りて白石に向う所に金ケ崎宿あり、白石藩足軽ども

         常駐し伝馬役を務めその屋敷の門、白石に向きたるなり。しかるに

         百姓どもの門は仙台に向きたる。真に面白き宿なり。」

         「また此の地には白鳥を神の使いとして尊ぶ風習あり、その碑寛文

         十三年(1673)及び元禄十二年(1699)二碑を見たり」

 

         少し片倉小十郎を紹介したい。

         「伊達軍団の弓取りたち」から引用すると。

         片倉小十郎景綱といえば、政宗の幕営にあって知識の聞こえ

         高かった名参謀として名高い。

         梵天丸といった政宗の幼少時代傅り役として訓導し、長じて

         その帷幕の軍師となって陰に陽に政宗を教導した人物である。

                   ・・・続く・・・