もうひとつの部屋

昔の記憶に、もう一度会える場所にしようと思っています。

お墓を見にいく  

2017-08-11 11:15:15 | 出会った人々
Hさんのこと。

1学年下。知人を通じて
顔と名前を知っていただけ。

元々心臓に持病があったらしい。
それも訃報と同時に知った。


その後、彼の出身地で「OB会」があって
帰りにお墓参りをさせてもらった。


私は、人が亡くなったことを
忘れてしまうことがある。

Fさんのときにも、共通の知人に
「Fさんはどうしてますか?」なんて聞いてしまって
相手は呆気にとられ、信じられないといった表情で
「あんたんとこに知らせたとき、香典ももろうたやないか」


Hさんのお墓参りの話が出たとき、ふと
「お墓を見たら忘れないかも」と思った。

私にとっては、人は「記憶」として生き続けるので
二度と会えないほど遠くにいる人も
既に亡くなってしまった人も
それほど違わないのかもしれない。


そういう自分の冷たさを
イヤだと思っていた時期もある。

でもそういう感覚は
今も変わっていないと思う。


もしかしたら・・・

この世からいなくなって初めて
丸のままの”その人”が
”私のもの”になるような気が
しているのかもしれない・・・

そんなことを思ったりもする。


ひどい話。

誰かや誰かの記憶を
所有したいと思ったことなんて
一度もないのに。


でも、私の中のその人の記憶は
確かに私だけのものなのだ




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