(有)村田牧場通信

(有)村田牧場から情報を発信するブログ

クラブ募集馬4頭の近況

2021年07月03日 | クラブ募集馬
6月は天気の良い日を中心に牧草などの日々が続いてしまって、結果として毎月報告していたクラブ募集馬の近況が滞ってしまいました。

ただ、その時期に募集馬のカタログ写真や動画の撮影などがあったので、クラブ会員の皆様におかれましてはそちらで近況をご覧いただければと思います。

牧草なども終了したので、本格的にセリのシーズンを迎える前にクラブ募集馬4頭の近況を報告いたします。

まずは、ローレルクラブ提供馬ゼフィランサスの2020の近況からです。







6月30日時点の本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】159m 【胸囲】182cm 【管囲】20.9cm 【馬体重】468g

本馬は、牡牝を含めて、当場生産の1歳馬世代で最も馬格のあるグループに属します。

本馬の父キタサンブラックの初年度産駒がデビュー年を迎えて、すでにホッカイドウ競馬の勝ち馬ウンを含めて何頭かデビューしていますが、晩成ではないものの2歳夏よりも少し後のほうが良さそうという育成場の話しを聞いていました。

本馬も馬格はあるものの、この牝系らしい緩さもあり、イメージとしてはある程度距離のあるレースが揃う2歳秋以降が良さそうな印象です。

ただ、本馬の近親で同父のスルターナの2019(牡2歳、父キタサンブラック、母スルターナ)に関して、入厩の動きがありそうです。

スルターナの2019も1歳夏には159cmほどあったので、本馬と同じくらいの馬格だったと記憶しています。

その彼が2歳夏に入厩できそうなところまで来ているということは、その近親の本馬にも同様の傾向が見られる可能性はあります。

なお、本馬の半兄ダンケシェーン(セン6歳、父ヘニーヒューズ)が5月15日の日吉特別(2勝クラス、ダ1400)を快勝しています。




次に、ターファイトクラブ提供馬ハーランズルビーの2020の近況です。







6月30日時点の本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】156cm 【胸囲】176cm 【管囲】19.7cm 【馬体重】457kg

馬体が確実に成長してきて、胴回りも以前よりしっかりとしてきて、それに伴って馬体重もかなり乗ってきました。

少しずつ気温が上がってくるなかで、この馬の場合は目の周りが少し黒くなるなど夏負けっぽい症状が見受けられます。

ただ、普段からキビキビした動きを見せていますし、飼い食いも通常通りです。

放牧地では相変わらずバネの効いた走りが特徴的で、将来的には芝のマイル~中距離あたりに適性がありそうな印象です。

ドゥラメンテ×Harlan's Holiday牝馬の配合からはこれまで2頭が出走して、2頭とも芝で2勝を挙げていることから、血統的にも芝が合いそうです。

素軽い馬体のなかに確実に張りも増してきていて、育成場に移動する時期を迎えたとしても良い状態で移動できると思います。

なお、先月のG1宝塚記念に半兄のモズベッロが出走しましたが、外を回る厳しい展開などもあって結果8着でした。

今後の予定はまだ聞いていませんが、いずれにしても今後も重賞路線での走りを期待したいです。




同じくターファイトクラブ提供馬のクロワラモーの2020の近況をお伝えします。







6月30日時点での本馬の測尺は以下のとおりです。

【体高】152cm 【胸囲】172cm 【管囲】19.0cm 【馬体重】420kg

この2ヶ月でグンと身が入って、見た目に成長を感じます。

本馬のシルエットを見ていると、全姉オーパキャマラードのような大柄なタイプではなく、やや小柄な馬体なので、本馬の母クロワラモーや祖母メジェールの若駒時を思い出します。

それまで放牧していた放牧地と隣の放牧地をまとめた関係で、放牧地が以前よりも1.5倍ほどの広さになったので、本馬もゆったりと走り回っています。

ただ、気性面では、ゆったりとしたなかにもこの牝系らしい敏感な面は確実に残っています。

これはクロワラモーやメジェールにも見られた気性なので、この敏感な面を持ち続けてもらいながら、将来のレースに活かしてほしいところです。

以前までは線のきれいな牝馬らしい馬体というイメージでしたが、ここ最近は馬体重が乗ってきたこともあって、胴に厚みが増してきた印象です。

この牝系らしいスピード優位の馬体になってきたので、将来が楽しみです。




最後に当場からの提供ではありませんが、当場生産馬であり、友駿ホースクラブから募集されているハーワンズワンダーの2020の近況を報告いたします。







6月30日現在の本馬の測尺は、以下のとおりです。

【体高】155cm 【胸囲】173cm 【管囲】20.4cm 【馬体重】440kg

あまりムダ肉が付かない、牡馬らしい引き締まった馬体をしています。

放牧地では活発な動きをする馬で、それに連動してか気性面も前向きさが出てきて、放牧時などは早く放せとばかりに逸ることもしばしばです。

馬房でのんびりする面があるのは相変わらずですが、手入れするときなども以前より少し気が入る面があります。

それでも扱いには苦労しない馬で、6月のカタログ写真撮影の際もほとんど時間を要せず終了しました。

人間の指示には従う馬なので、この長所はこれからも持ち続けてほしいと願っています。

なお、本馬の半姉コパノリンダ(牝2歳、父コパノリッキー)が本日、小倉第6Rの新馬戦(ダ1000)に出走して、最後の直線でよく追い込みましたが結果3着でした。

小柄ながら母譲りの短距離スピードがありそうな馬です。

本馬は半姉コパノリンダよりも馬格があり、馬体的に父に似た面もあると思うので、半姉よりもう少し長めの距離でも対応できそうです。