人間に言いたいことがある時しか鳴かないつきとちがって、ユキはひとりでいてもよく鳴いています。人間にたとえるなら、独り言が多いたちなのでしょうか。
そのせいかは分かりませんが、ユキは寝ている時もよく寝言を言います。それも決まって、私と一緒に寝ている夜中だけ言います。
たいていは、遊んでいる夢なのか、足をピクピクさせながら小さな声で「ア、ア、ア」と鳴くくらいなのですが、先日は久々に違っていました。
とても大きな声で、「ニャーン、ウニャンウニャウニャ」と、何か一生懸命しゃべっている様子。ゴハンの時の声などに似ていました。その声があまりに大きくはっきりしていたので、私も家人もばっと目が覚めたくらいの声でした。
ヨーロッパの方には、猫は人間の悪い夢を吸い取ってくれる力があるという言い伝えがあるそうです。それを思い出して、「おかあちゃんのいやな夢をすいとってくれたの?大丈夫、おかあちゃんがついているからこわくないよ」といいながら、頭をなでてやりましたが、当の本猫はキョトン?とした様子。まさに「あれえ?」という顔をしていました。
もしかしたら、私の都合のいい思い込みと違って、おいしいカンヅメでも出てきた夢を、私が途中で起こしてしまったのかな?と後になって思いました。
どんな夢だった?と本猫に聞いてみたくてしかたありません。