■□ ニュース速報 □■
┗━━━━━━━┛
停戦は一応守られているようです。この直後、EU諸国の6首脳は、エジプトでムバーラク大統領とパレスチナ自治政府のアッバース大統領と協議、つづいてイスラエルを訪問してオルメルト首相と会談しました。19日のHaaretzによると、6人のヨーロッパ政治指導者は、誰一人、イスラエルによるガザ地区攻撃を非難しなかったそうです。むしろ、彼らは、ハマースによる武器密輸阻止こそが肝心だとして、そのためヨーロッパの部隊や技術を提供すると申し出ました。イタリアのベルルスコーニ首相は、「ハマースを初めてテロリストのリストに載せたのは、この私だ」と自慢したといいます。この報道の通りだとすれば、おどろくほかありません。1300人以上のパレスチナ人
を殺し、自国民13人が殺されたイスラエルのほうが、「被害者」だというのです。
「ユダヤ国家」を名乗るイスラエルでは、現在、非ヨーロッパ系の人口が過半数を占めます。しかし、この国をつくった主力は、ヨーロッパからの移民です。EU諸国の指導者にとって、イスラエル・ユダヤ人は「ヨーロッパ人」と映るのでしょう。ヨーロッパ人の命は、パレスチナ人の100倍以上に重いということなのでしょうか。
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
◆◆ イスラエル軍、一部撤退開始 ◆◆
┗━━━━━━━━━━━━━━━┛
18日までにイスラエルとハマースがそれぞれ「停戦」を宣言したのち、大規模な衝突は伝えられておらず、ガザ地区に侵攻していたイスラエル軍部隊の一部は撤退を始めた。
12月27日以来のガザ攻撃で、パレスチナ人は1300人以上が死亡、5000人以上が負傷した。パレスチナ筋によると、ガザ地区の住宅約4000棟が全壊、さらに約2万棟が大規模な損傷を被った。破壊されたインフラの再建には最低16億ドルと推定される。
オルメルト首相は、19日、EU諸国首脳との会談で、「ガザ地区に長く軍を留めることは望まない。できるだけ早く撤退する」と語った。
イスラエルの複数の当局者(匿名)は、Haaretzの取材に対し、イスラエル軍が、アメリカのオバマ大統領就任式までに、部隊を完全に撤退させるだろうと語った。しかし、イスラエル政府は、軍撤退の時間割を示さない見込み。
一方、イスラエルのアヴィ・ディヒテル内相は、イスラエル・ラジオの取材に対し、ハマースなどが武器密輸を再開すればイスラエル領土への侵害・攻撃とみなし、それなりの対応をとると武装攻撃再開の選択肢を示唆した。
ロイターによると、イスラエル世論の多数派は、今回の作戦を「勝利」として歓迎している。
ガザ政権のハニヤ首相は、ハマースのテレビを通じて演説、「敵は目的達成に失敗した。神はパレスチナ人民を護った」と強調した。
12月27日以来初めてエレツ検問所からのガザ地区入りを認められたBBC記者は、北部のバイト・ラヒヤの模様について、「街路は戦車や重い軍用車でボコボコになり、ひっくり返されたクルマが置き去り、路上には未処理の下水があふれ、モスクは黒く焼けだだれている」と報告している。
> (1/19 Reuters, BBC, Haaretz など)
―EU首脳、「戦後処理」で協力表明――
フランスのサルコジ大統領、イギリスのブラウン首相らEUの6首脳は、停戦成立直後の18日、エジプトのシャルム・アッシャイクで同国のムバーラク大統領、パレスチナ自治政府のアッバース大統領と会談。つづいてエルサレムを訪問、オルメルト首相らと会談した。
他の4人は、メルケル(ドイツ)、ベルルスコーニ(イタリア)、ザパテロ(イタリア)、ミレク・トポラネク(チェコ)の各首相。
EU首脳らは、ハマースの武器密輸再開を阻止するため、共同で軍部隊や技術を提供すると申し出た。
多数のガザ地区住民が犠牲になったことについて、オルメルト首相は「彼らや彼らの子どもたちを傷つけたかったわけではない。彼らはハマースの犠牲者だ」と述べたが、誰一人、この件でイスラエルを非難しなかった。
> (1/19 Haaretz)
サルコジ大統領は、「ロケット攻撃が停まったら、イスラエル軍は速やかにガザを撤退すべきだ」と語った。
ブラウン首相は、ガザ地区救援のため3000万ポンドの緊急援助を提供する計画を提示、また、「イスラエルは、救援物資と人道支援要員のガザ地区入りを全面的に認めねばならない」と述べた。
バラク・オバマ次期アメリカ大統領の広報担当者は、停戦を歓迎すると語った。(1/19 Reuters, BBC, Haaretz)
<注1> 07年6月、ハニヤ氏はアッバース大統領によって首相を解任され、ファイヤド氏が首相に任命されました。また、アッバース大統領の任期は、今年1月9日までとなっています。法的には、3氏の地位とも問題をかかえています。しかし、パレスチナ自治政府は事実上分裂しており、アッバース氏は、10日以降も大統領としての権限を行使しています。このため、引き続き、ハニヤ氏、ファイヤド氏にはいずれも「首相」、アッバース氏には「大統領」のタイトルを付すことにします。
<注2> 各ニュース記事末尾の(カッコ)内は、その主なニュース源です。 必ずしも、元の記事の翻訳や抄訳ではありません。とくに断らない限り、Webサイト上の情報です。
>
>
> ***************
> ガザ攻撃関係、国内企画
> ***************
■■緊急講演会「ガザで何が起きたのか」■■
この「戦争」はなぜ起されたのか。イスラエルの狙いは何だったのか。ガザ地区を実効支配するハマース政権とは何か。また、アメリカはなぜイスラエルのガザ攻撃を擁護したのか。ブッシュからオバマへの政権交代で、アメリカの中東政策は変わるのか。その結果、パレスチナ=イスラエル紛争解決の道は開かれるのか。今回の事件に関するマスコミの報道姿勢に問題はなかったのか。
◆ 日時: 1月22日(木)午後5時~8時
> ◆ 場所: 法政大学多摩キャンパス社会学部棟402号教室
◆ 主催: 本学教員有志
> ◆ 司会: 岡野内 正(社会学部教授)
> ◆ 講師: 奈良本英佑(経済学部教授)
> 「ガザ攻撃の背景――パレスチナ問題とは何か」
小田切 拓(ジャーナリスト)
「ガザで何が起きたのか」
> ◆ 資料代: 学生は無料、教職員と一般の方(800円)
> ......................................................
>
> ★パレスチナ医療支援のため活動資金を必要としています。
> 会員になって支えてくださる方、寄付をして支えてくださる方は
> [会費」[寄付」を明記して下記口座に 振り込んでいただけたら幸いです。
>
> 年会費(12月まで) 個人 5000円、 学生 3000円
> 法人 10,000円
> 郵便振替口座 00140-9-155450 口座名 JPMA
> 三菱東京UFJ銀行 店番号 469 新宿中央支店
> (普) 口座番号 5673266 口座名 JPMA
>
> ★年4回ニュースレター「アル・サッハ」(無料)を発行しています。
> ご希望の方は送り先(〒番号、住所、氏名)をお知らせください。
>
> ★このメルマガは無料です。あらたにメルマガを希望される方、
> 送信先を紹介してくださる方、不要な方、突然メルマガが途切れた方は、
> いずれもご遠慮なくjpma@mx6.ttcn.ne.jp までお知らせください。
>
> ★このメルマガはBCCでお送りしています。
>
> ****************************************
> 日本パレスチナ医療協会
> Japan Palestine Medical Association (JPMA)
> 発行人:森和信
> 編集人:奈良本英佑・森和信
> E-mail : jpma@mx6.ttcn.ne.jp
> Home Page : http://www1.ttcn.ne.jp/~jpma
> PHS: 070-5072-7278
> 住所:〒177-0045
> 東京都練馬区石神井台3-5-26