冬ぬくし肛門より管とほされぬ

2014年11月24日 | 俳句
11/16(日曜)

小春日のすごす休日ふたりきり


時雨るるやすごす休日ふたりだけ


11/17(月曜)

冬浅しトリコロールのエアメール


工夫して人それぞれの初冬かな


予報にはなくて時雨の降ることも


置き傘のあれば時雨も苦にならず


11/19(水曜)

悴む手高倉健は凛と立ち


時雨れたと報告ありて京の旅


内視鏡検査の前の夜寒かな


~閑話休題~
菜根譚第2回で伊集院光さんが紹介した川柳

 今はただ飯食ふだけの夫婦かな

 今はただ小便だけの道具かな


~ここで俳句手帳(月刊俳句角川付録)を冬版に替えました。新しい気持ちで。~


11/21(木曜)
大量の薬と水を飲む冬日


冬ざれや一本早きバスに乗る


厚着して出かける大腸検査かな


鴉飛び飛行船飛ぶ冬日かな


冬ぬくし肛門より管とほされぬ


11/21(金曜)
朝寒し口つぐみたる鼻の息


<妻、京都の旅より帰りて>

京紅葉人の多きにをどろきぬ


丸い窓四角い窓の紅葉かな


新都ホテルに憩ふ夜紅葉


京紅葉名所はどこも見つくせり


11/22(土曜)
いい夫婦といへるかどうか冬ぬくし


冬ざれや無言電話に息もなし

2 コメント

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初冬の・・ (きりぎりす)
2014-11-25 07:17:23
句を拝読する限りでは小津安二郎の世界?二人だけの休日はちょっと寂しいのかも、でも何もかも解り合えた夫婦の姿が思い浮かばれます。
以前に見た感じでは「あなたへ」は高倉健さんの年齢がちょっと気になりましたが。
田中裕子さんは期待して見ましょう。
やはり季節ですか、先日娘も京都に紅葉狩りに行って来て、ラスクとゆずちりめんを土産に買ってきてくれました。娘とはある程度距離を置いた方が旨くいくような気がしますね。
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高倉健さん&田中裕子さん (gouza)
2014-11-26 22:38:44
コメントありがとうございます。
2001年の「蛍」と2012年の「あなたへ」を続いて見て、主演のお二人の老け方に興味深いものがありました。
70歳当時の高倉健さんはまだ眉毛も黒く、台詞の力強さも若い時代の名残がありましたが、81歳の健さんは声の暖かい老人ですね。
裕子さんも「蛍」の韓国でのラストシーンには女性らしさがにじみ出ていましたが、「あなたへ」では頬の感じが穏やかなお婆さんでした。
自分も10年後、20年後にはどうなっているのだろう・・・などと思ってしまいます。
それにしても古い映画を観ると、あぁこの人はもういないなぁという俳優さんが多い事。。。
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