償い 矢口敦子著 1

2008年05月06日 | 読書
何かの書評で「こんな面白い本があったんだ!」と書いてあるのを読み、
ぜひ読もうと思ってふた月ほど前に買い置きしておいた、幻冬舎の文庫本。
連休で軽く読めるミステリー本だった。(レディは重かった・・。)

それでも殺人事件が3つ、一家心中がひとつ、自殺誘導がひとつと、
忙しいお話で、多少混乱しながら読み進んだ。

主人公の前段の話でも、仕事への野心一途で家庭を省みない生活の中で、
子供が病気で死に、さらに主人公の無神経な言葉が引き金になって、
奥さんがマンションから飛び降り自殺をしていた。
ほぼ同時に医療ミスの責任問題で、大学病院の医師の仕事をなくし、
医師の仕事を捨てて、二人の死の償いをするべく、
主人公はホームレスの生活へと落ち込んでしまう。

半年あまり、無気力な生活に明け暮れていた主人公が、
殺人事件との関わりと、むかし、命を救った少年との再会から、
少しづつ生き生きとした感覚を取り戻しながら、
事件の謎解きを進めてゆくが・・・
”実は少年こそ一連の殺人事件の犯人ではないか”という疑心暗鬼に苛まれる。

事件を突き詰めてゆく中で、
ミステリーの真骨頂の、意外な展開があるのだが・・・。
また改めて・・。


コメントを投稿