かなかなの一声だけの届きけり <11月号結果報告>

2021年11月01日 | 俳句
<獅子吼11月号反省>
■2021.07.21~2021.08.20作品

× ドラキュラと波長同じう月見草
 ・季語 月見草(晩夏)
 ・朝になると萎む月見草。ドラキュラと同じ本能を持っている。
反省
 ・ドラキュラなどを持ち出す事がそもそも俳句から外れているのか。
 ・「波長同じう」が曖昧なのか。意味不明の句になっているのか。

◎ 夕蝉の深く網戸に食い入りぬ
 ・季語 夕蝉(晩夏)
 ・蝉が妙にうるさく鳴くと思ったら網戸にシッカリと張り付いていました。

× 朝鈴や熱波の昼を忘れたる
 ・季語 朝鈴(初秋) 草雲雀という名の秋の虫。別名が朝鈴
 ・早朝の散歩で聞く草雲雀の声は何とも言えず心に響きます。
 ・厳しい残暑の中に秋の始まりを感じています。
反省
 ・熱波の昼という使い方が良くないのか。と言っても変わる表現が見つかりません。 

× 甲子園に響くアカペラ秋初め
 ・季語 秋初め(初秋)
 ・今年の甲子園開会式は山崎育三郎の「栄冠は君に輝く」の独唱で始まりました。
  去年の朝ドラ「エール」の感動的なシーンも思い出されます。
反省 
 ・感動はあってもテレビドラマを俳句に仕立てるというのはどうも無理があるような気がします。
 ・ドラマを離れても、山崎育三郎の広い球場での独唱は良かったと思うのですが・・・。

◎ これよりも戦後のままに敗戦日
 ・季語 敗戦日(初秋)
 ・これからも戦争のない時代が続きますように。平和への願いを込めて。

◎ かなかなの一声だけの届きけり
<添削> かなかなのただ一声の届きけり
 ・季語 かなかな(初秋) 蜩、日暮
 ・こちらも心に響く声です。夏が終わってしまった。ひと夏の恋も終わった、などと。
  
× 旅多き日々もありけり乏し妻
 ・季語 乏し妻(初秋) 読みは「ともしづま」
  (広辞苑)会う事が稀で、いとしい妻。多く七夕の織女星を指して言う。
 ・添乗続きで家を離れて過ごすことの多かった昔を懐かしんで。今は一日中一緒・・・。
反省
 ・取っては頂けなかったものの「乏し妻(ともしづま)」の表現は覚えておきたいもの。


◆獅子吼十月号の「一つ葉集」に掲載予定(1~3句)
 三句投句のうちで三句または二句、出来が悪ければ一句の掲載となります。

× 彩りはアフリカ勢よ夏の宵
 ・季語 夏の宵(三夏)
 ・オリンピック開会式の行進でいいなぁと思ったのは、ケニアなどのアフリカ勢でした。
  黒人の人達には原色が良く似合います。それぞれの個性を大事にしたい。
<反省>
 ・アフリカ勢の彩り豊か夏の宴

◎ 山の端や黙解き放つ蝉時雨
 ・季語 蝉時雨(晩夏)
 ・黙(もだ)
 ・5時45分、山の端に太陽が上がると蝉時雨が一斉に! うるさい!!
  しかし、その輝かしい夏も突然途絶えて二度目の梅雨のようになりました。

◎ 詩心より遠く離れて今朝の秋
 ・季語 今朝の秋(初秋) 立秋を言います
 ・立秋は今年は8月7日でした。暑くて暑くてという状況の中で詠んだ句です。

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