洋上に台風生まる雲垂れて

2013年06月29日 | 俳句
6/10
洋上に台風生まる雲垂れて


洋上に台風生るる荒ぶりて  ※生る(ある)


6/11
梅雨空や薄暮に帰るバスの揺れ


唐突に虎杖の茎伸びており  ※虎杖(いたどり)


6/12
みどり葉の中に白き斑見え初むる  ※斑(ふ)


~青々とした半夏生の中に白い斑が見え始めて~


起きてより三時間後は眠り草  ※眠り草=オジギソウ


端の席取りて吻とす梅雨半ば


梅雨晴間夕焼け小焼け雨恋し


梅雨晴間月の形もくっきりと


6/14
鷺一羽草刈る農夫見下ろせり


緑陰の石の上なる大毛虫

悠々と石に這ひよる大毛虫



6/20
やうやうに本格的な梅雨となる


緑葉の伸び伸び揺れる戻り梅雨


嬰児を抱きて立つ母梅雨寒し


辛ふじて散歩のできし梅雨の朝


しばらくはバスの遅れの続く梅雨




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