2020年11月21日~12月20日作品結果(獅子吼2021年3月号)

2021年03月14日 | 俳句
<掲載4句>
添削は無く、すべて元句通りの掲載でした。こういう事も珍しいです。
あと一句、及第点の句があればよかったのに・・・。

●朱に染まる皇帝ダリア暮早し
 ※季語 暮早し(三冬)
 皇帝ダリアは最近の花でまだ季語としての認知度は低く、
 この句では「暮早し」を季語としました。しかし、
 昨日の朝日俳壇には仲冬の季語として使った句が
 高山れおな選の一句目に取り上げられていました。
  ☆皇帝ダリア咲けば喪中の葉書来る  小林紀彦
   新たな冬の風物詩となった巨花と喪中葉書の取合せが生きている。
   と評されています。  

●換気大事北窓塞ぐこともせず
 ※季語 北窓塞ぐ(初冬)
 コロナ禍の中で換気の重要性と湿度の維持が言われています。
 1時間に1回は無理でも、北と南の窓を時々は開けてやりましょう。
 昔の日本家屋は隙間風がよく入り、換気という意味では
 現代よりも良い状態だったかもしれませんね。
 我が家も築35年を過ぎてかなりガタが来ています。

●石蕗の花疲れを知らぬ黄と思ふ
 ※季語 石蕗の花(つわのはな・初冬)
 黄色いツワブキの花がひと月あまり元気に咲き続けていました。
 散歩で家を出た途端に目に付く花でした。

◎この句には先生から下記のコメントを頂きました。
 古く黄色は世界の中心を表現する色として皇帝のみが使用を許された国もあったし、今でも喪服は黄色という民族もある。虚子は、病気に色があるとするならば黄色だとの句を詠んでいる。共感するか否かとは別に、作者の句に込めた意図はよく理解できる。ふとこの句の裏側には、価値の多様性が横たわっていると思った。

※参考
 病にも色あらば黄や春の風邪  高浜虚子

●沼杉の羽敷き詰めて鴨の陣
 ※季語 鴨の陣(三冬)
 冬になって大久手池の鴨が増えました。
 沼杉は落羽松(ラクウショウ)とも言い、水辺の大木です。
 羽のような葉が池面を覆う上を鴨軍団がスイスイ泳ぎ、
 沼杉はすでに完全な裸木になっています。


<没3句>
●賀状書く慌しさを味ははず
 ※季語 賀状書く(仲冬)
 9月に兄が逝去したので今年は喪中です。
 11月中に喪中葉書を出したので、この年末はその点はラク。
 でも年賀葉書が届かないのはやはり寂しい。

●年用意今年はせずと話し合ふ
 ※季語 年用意(仲冬)正月準備の事
 前句と同じような趣旨で、ちょっとつまらない選び方をしたかもしれません。
 正月飾りは一切しません。おせち料理も最小限にと家内と相談しました。

●数え日や慣れぬスマホに悩まされ
 ※季語 数え日(仲冬)
 懸案だったガラケーからスマホへの変更を漸く行いました。
 案の定、振り回されましたが、ここのところちょっと落ち着きましたが、
 指先でのタップにまだ慣れず、ミスタッチが続きます。
 でも今思うと、ガラケーのシンプルさもやはり捨てがたいし、
 家に居るばかりではミニパソコンとしてのスマホは不要かも・・・。

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