アラビアンナイト 

2013年11月10日 | 読書
今回の「100分で名著」は、
国立民族学博物館教授の西尾哲夫さんという方が講師。
今月4回分の放送ですが、一応テキストは読みました。(結構おもしろい!)

ヨーロッパでの「アラビアンナイト」は、
18世紀の初めに、シリアの一般家庭に所蔵されていた三巻からなる写本を、
フランス人のガランという人が入手し、フランス語に翻訳したところから火が付き、
その後何種類かの翻訳本が出版され、ヨーロッパ各国語に翻訳されて広まったそうです。
ちなみにガランの原作本は282夜までしかなくて、
現在ではアラビアンナイトの代表的なお話である「アラジン」や「アリババ」は
含まれていなかったのだそうです。

当時の中国はアラブ・イスラムの延長線にあると考えられていたらしく、
「アラジン」の挿絵を見ると中国か日本というような服装が描かれています。
日本人が描く中東イメージとは全く違ったイメージが当時のヨーロッパにはあったとか。
その中では、日本は中国の一部みたいな小さな誤解?もあったようです。

ガラン以後にいろんな人が、各種原作を見つけてきて翻訳し、
中には勝手に尾ひれをつけてむりやり1001作のお話に仕立てたものもあるとかで、
現在でもアラビアンナイトの本当の原作と言うのは特定できない状況のようです。


番組テキストを読んで興味がわいたので、
岩波新書の「アラビアンナイト・西尾哲夫著」を図書館で借りて読んでいますが、
こちらはテキストの内容をさらに細かく書いた研究本です。


また、10月発売の角川文庫「アラビアンナイト」が、テキスト裏表紙に宣伝されていたので、
これはジュンク堂で探して買っちゃいました。
この本、バートン版「千夜一夜物語拾遺」全21巻・大場正史訳の復刻版(ごく一部)で、
「アラジン」「アリババ」をはじめ、10編のお話が収録されています。(解説:西尾哲夫)

その中で一番長い「アラジンと不思議なランプ」を先ほど読み終わりましたが、
知っているあらすじながら、表現が詳しく克明に描かれているので、
こんなお話だったのかフムフムと、なかなか楽しく読み終えました。

次は「アリババと40人の盗賊」が待っているので、ますます興味津々!
しばらくは秋の夜長の、時々秋の夜明けの「アラビアンナイト」になりそうです。


2 コメント

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>Naobayさん (gouza)
2013-11-11 21:46:38
見ようと思っていてもついうっかりスルーするんですね。
よくあります。
でも大丈夫です。
明後日の朝5時半からの再放送を録画しましょう!
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ショック (Naobay)
2013-11-11 14:39:12
Eテレのアラビアンナイトの第一回を見逃してしまいました。やっぱり録画セットしないといけませんね。二回目からは毎週録画のセットします。
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